インダストリアルバリューチェーン
Industrial Value Chain

産業全体において主要コンポーネントのR&D、原材料調達といった上流から最終製品の組み立てメーカー、小売、サービスといった川下までの一連の事業の連鎖。

企業活動における業務の流れを機能ごとに単体で捉え、競争力の向上や業務の効率化を検討するための手法がバリューチェーンである。

インダストリアルバリューチェーンでは、産業全体の成熟度合(黎明期/成長期/成熟期/衰退期)及びイノベーションを捉え、産業の中で他社よりも多くの価値を獲得するために、各社の位置付けを確認し、企業の将来的な競争優位性を把握する。

インダストリアルバリューチェーンの変化

インダストリアルバリューチェーンは、産業の成熟度合いおよび産業で起きているイノベーションにより変化する。

将来的な変化、自社領域における付加価値の変化、領域でのルールの変化、結果的な自社の位置付けの変化を分析視点にする。

ファッション業界における具体例

ファッション業界では1年を4サイクルに分けて企画し、製造元へ一定ロットをまとめて発注、衣服を店舗で売り切るという水平分業が伝統的である。定価販売分で稼ぎ、売れ残りはバーゲンで処分することを想定し、売れ残り分を価格転嫁した定価設定をするという図式であった。

一方で、ファーストリテイリング(ユニクロ)の様な(speciality store retailer of private label apparel、以下SPA)製造小売業は、企画から製造販売までの垂直統合型の事業モデルである。発注〜店頭陳列の時間を短縮することで、売れ行きを見ながら品番列の製造ボリューム調整を可能にしている。それにより、売れ残り減少や、定価販売比率向上を可能にしており、垂直統合型の新たなインダストリアルバリューチェーンを作った。なお、競争環境の変化に応じて、水平分業と垂直統合のどちらが優位になるかは変化する。

水平分業型では企画〜小売までを専門各社が担当する一方で、垂直統合型では1社が全工程を担当することもあり得る。


アパレル産業のインダストリアルバリューチェーンにおける担当工程比較

参考文献

この記事を書いた人:suda

IT企業でデータ整備/分析業務に携わっています。
趣味はシンセサイザー演奏や旅行です。