GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)とは、画面上のアイコンやメニューなどを、マウスや指で選んで操作する仕組みである。操作のための命令を文字で入力する代わりに、画面に表示されたものを選んで使う。
たとえば、パソコンでファイルを別のフォルダへ移すとき、ファイルを表す小さな絵(アイコン)をマウスでつかみ、移動先のフォルダまで運んで離す。このように、画面上のものを見ながら操作できるのがGUIの特徴である。
画面上のものを動かす「直接操作」
ファイルをつかんだまま動かす操作を「ドラッグ」という。移動中もファイルの位置が画面に表示されるため、利用者はどこへ動かしているかを確認できる。

このように、画面上の対象に働きかけ、その結果をすぐに確認しながら進められる操作を「直接操作」という。小さな操作を積み重ねられ、やり直せることも特徴である。直接操作はGUIで使われる操作方法の一つであり、GUIと同じ意味ではない。
GUIの発展と普及
GUIは、画面やマウスを使った操作の研究を通じて発展してきた。1960年代半ばまでに、スタンフォード研究所のEngelbart氏のチームは、画面の分割やマウスなどの工夫を考え出した。
1973年には、ゼロックスのパロアルト研究所(PARC)でAltoが登場した。画面上に作業用の領域を表示し、マウスで指してクリックできるコンピュータである。その後、1984年にAppleがMacintoshを、1990年にMicrosoftがWindows 3.0を発売した。こうしたパソコンやソフトウェアの普及とともに、GUIは広く使われるようになった。
命令を覚える代わりに、見て選べる
文字で命令を入力する方式では、何を入力すれば目的の操作ができるかを覚えておく必要がある。GUIでは、画面に表示されたファイルや操作の選択肢を見ながら選べるため、命令を思い出す負担を減らせる。

メニューも、そのための仕組みである。使える操作を一覧で示すことで、利用者は目的の操作を選べる。手がかりなしに命令を思い出すよりも、目の前の選択肢から見つけるほうが、記憶に頼らずに済む。
操作と結果のつながりを伝える
スマートフォンの写真アプリで、写真に置いた2本の指を広げると拡大し、すぼめると縮小する操作も、直接操作の例である。指の動きに合わせて写真の大きさが変わるため、利用者は操作の結果をその場で確認できる。

こうした操作を設計する際は、操作する対象が見えているか、操作に応じて画面がすぐに変化するかを確認する。写真の拡大なら、指を動かしている間も大きさの変化が見えることが大切である。GUIの設計では、何を操作できるのか、その操作で何が起きたのかが、画面から伝わるようにする。
関連用語
- コマンドライン
- 直接操作
- ウィジウィグ