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ビヘイビア Behavioral

顧客の行動を基準に分類する方法

顧客が商品、サービスに対して取った行動を基準として分類する方法。行動を意味する形容詞 behavioral に由来する。

STP分析等でマーケティングターゲットを決めるには、まず始めにセグメンテーションで市場を細分化する必要がある。

セグメンテーションには代表的な4つの分類方法があり、ビヘイビアはそのうちの一つで、主に「顧客・ユーザーの行動」を元に分類する。

  1. ジオグラフィック:地理変数
  2. デモグラフィック:人口動態変数
  3. サイコグラフィック:心理的変数
  4. ビヘイビア: 行動変数

例えば、Webサイトでのビヘイビアセグメンテーションの場合、ユーザーの行動をもとに、以下のセグメントに分けられる。

  • サイトを訪問した
  • ある商品の詳細説明リンクをクリックした
  • お問い合わせフォームから問い合わせを送信した

ビヘイビアを現場の会話で使う例

  • 「問い合わせ送信」をしたセグメントをターゲットとして施策を企画・検討しよう

ビヘイビアの有用性

確度が高い

顧客の実際の行動をもとにするため、セグメンテーションの他の分類方法に比べ、より具体的で確度の高いセグメントにたどり着くことができる。

例)映画のプロモーションでのターゲットを決める際のセグメンテーション

  • 渋谷区在住の29歳独身の日本人男性 (デモグラフィック・ジオグラフィック)
  • Webで「君の名は(映画タイトル)」というワードを検索した人 (ビヘイビア)

→ ビヘイビアの方が対象の映画に興味がある可能性が高いユーザーに絞り込める

Webサイトでのデータ収集が容易

他のセグメンテーションの分類方法よりもWebサイトでのデータの収集が容易であるため、Webマーケティングにおいて重要視されている。
Webサイトから収集できるデータを活用した分類の例として、Web検索キーワードからユーザーの行動を推察して分類できることが挙げられる。
検索キーワードによってユーザーの行動目的が違うため、どの検索キーワードをターゲットにするのかがWebマーケティングでは重要になる。

顧客の行動を切り口に分類した例

花粉症に悩んでいる顧客を例にとると、検索キーワードから推察した行動で顧客のセグメントを以下のように分類できる。表の上から下にいくにつれて、ユーザーの目的がECサイトでの購入に近いものになる。

検索キーワード 行動(ビヘイビア)
1 花粉 2019 今年の花粉情報を調べている
(購入が目的ではないユーザーもいる)
2 花粉 薬 どんな種類の薬があるのかなんとなく探している
(購入が目的だがWebサイトで購入するとは限らない)
3 花粉 薬 眠くなりにくい ある程度、薬の種類を把握した上で特徴を絞った薬を探している
(購入が目的だがWebサイトで購入するとは限らない)
4 アレグラFX 最安値 特定の薬を買おうとしている
(Webサイトでの購入が目的)

関連用語

参考文献

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