自分にとって理解しがたい機能や、新しいテクノロジーに対して「使っても難しいし、思ったように使えないし、どうせいい結果にならない」というリスクを信じてやまない人々で、遅滞者、懐疑派とも呼ばれる。
ラガードの特徴
アメリカの社会学者、Everett・M・Rogersが1962年に出版した『Diffusion of Innovations(邦題:イノベーション普及)』に登場する5つの消費者層のうちのひとつ。
ラガードが比較・参照するのは他者の導入事例ではなく、自己の過去体験である。
そのため採用の意思決定は過去の観点から行われるので、強い確実性がなければ採用に至ることはない。
市場全体の16.0%がラガード
ラガードの多くは、保守的で社会システム内のネットワークから孤立しており、流行や世の中の動きに関心が薄い。
採用しない理由は、前述の過去事例と参照した結果や、金銭的・個人的理由で採用しない場合がある。彼らが新しいテクノロジーや製品を購入するのは、既に製品の中に組み込まれて目に見えず認知ができないほど世の中に浸透している時である。
ラガードの一例
インターネット全般に弱い母。ある日、ネット通販でしか販売していないものを欲しがっていたが
「ネットは情報が盗まれるかもしれないから怖くて買えないよ!」と警戒している。
ラガードから学ぶこともある
ラガード層は、製品説明をしても理解されづらいため、マーケティング的に攻略が難しく、また、他の消費者層への影響を鑑みても考慮しないで良いと考えられる存在として扱われることが多い。
しかし、ラガードは懐疑的思考であることで、間違ったことを教えてくれる存在である。 例えば、「買った時の製品説明と、実際に使ってみた結果が違う」などの指摘は、懐疑派だからこそ、指摘できる問題点である。