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ロレム・イプサム

デザインや印刷のレイアウトにおいて本文のサンプルとして利用されるダミーテキスト

デザインや印刷のレイアウトにおいて本文のサンプルとして利用されるダミーテキストである。これは、文章内容の意味にとらわれることなく、レイアウトやタイポグラフィの視認性、余白や行間などの見た目を確認するために用いられる。特に印刷業界やウェブデザイン領域において標準的に使用されてきたテキストである。

一般的なロレム・イプサム

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参考:Cicero(キケロ)の肖像画は多数残されているが、古代の人物のため写真は存在しない。代表的な胸像画像は以下にある。

提唱者について

ロレム・イプサムの原典は、紀元前45年ごろにキケロ(Marcus Tullius Cicero)が執筆した哲学書『De finibus bonorum et malorum(善と悪の究極について)』に含まれる文章である。
15世紀の印刷業者が、このテキストの一部を改変・断片化してダミーテキストとして利用し始めたのが起源とされる。したがって「提唱者」という特定の人物がいるわけではなく、印刷業界の慣習として広まったものである。

デザイン上の利用方法

  1. レイアウト検証
    コンテンツが未確定の段階で、見出しと本文のバランス、段組み、余白、行間を確認するために使用される。
  2. タイポグラフィ確認
    フォントサイズや書体の可読性、行の長さ(行長)の適正を検証する目的で使われる。
  3. 情報設計テスト
    実際の文章に意味がないため、ユーザーがテキストの内容に注意を取られず、純粋にUIやレイアウトに目を向けることが可能となる。

具体的事例

  • Webサイトのモックアップ:トップページの段組みやフォント検証に使用される。
  • アプリUIのワイヤーフレーム:説明文やボタン横のラベルに仮テキストを流し込み、スペース感を確認する。
  • 印刷物の校正:雑誌やパンフレットのデザイン段階で、原稿がまだ届いていない場合にダミーテキストとして利用される。

プロダクト/コンテンツデザインで「この場面に使える」

  • スタートアップのサービス開発初期
    コンテンツが固まっていない段階でUIデザインを進めたいとき、ロレム・イプサムを利用することでスピード感を維持できる。
  • 多言語展開の準備
    実際に翻訳テキストが入る前に、ロレム・イプサムを使って行数やレイアウト崩れを事前に確認できる。
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UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。

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