GitHub Copilot は、プログラミングを支援する AI アシスタントである。
IDE(統合開発環境)上で、コードの補完(autocomplete)、チャット形式での質問応答、プルリクエストの要約などを行うことができる。 (GitHub Docs)
初期の Copilot は OpenAI の Codex モデルをベースとしており、GitHub 上の公開リポジトリなどで公開されている大量のソースコードを学習データとしていた。 (ウィキペディア)
最近では、Copilot はマルチモデル対応へと進化しており、OpenAI、Anthropic、Google 等のモデルが選択可能となっている。たとえば GPT-4o、GPT-4.1、Claude Sonnet、Gemini Pro などが利用できる。 (Impress Watch)
Copilot でできること/機能
以下は Copilot が提供する主な機能である。設計者や開発者にとって “仕事の効率” や “体験の質” を向上させる助けとなる。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| コード補完(Autocomplete) | IDE を使っている最中に、次に書くコードや関数名の候補を提案する。繰り返し書くコードやパターンを書き起こす手間を減らす。 (GitHub Docs) |
| チャットでの質問応答 | 「この関数はどう書けばいいか」「あるエラーが出てるけどどう直すか」等を自然言語で質問でき、その回答やコード例を得る。 Copilot Chat 機能。 (GitHub Docs) |
| 自律型エージェントモード(Agent Mode) | タスクを割り当てると、複数のファイルを操作して変更を加え、Pull Request を生成するなどの一連の作業を Copilot が提案および実行準備する。 (GitHub Docs) |
| プルリクエスト要約/レビュー支援 | Pull Request の内容や変更点、影響ファイルなどを自動的に要約し、レビュー担当者が見やすくする。 (GitHub Docs) |
| テキスト入力候補・説明自動生成 | コード以外の説明文・コメント・ドキュメントなどを補助的に生成する機能。 Pull Request の説明文など。 (GitHub Docs) |
メリットと注意点
メリット
- 繰り返し・定型作業の工数を大幅に削減できる。たとえば補完やテンプレート生成など。 (arXiv)
- 学習コストを下げる。初心者でも自然言語で質問するだけでコード例が得られやすくなる。 (arXiv)
- 複数のモデルを選べることで、タスク(速度重視/正確性重視など)に応じた最適化が可能。 (Impress Watch)
注意点/限界
- モデルによっては誤った提案をすることがあり、セキュリティ脆弱性が含まれることもある。生成コードのレビューは必須である。 (arXiv)
- 大きなコードベースや複雑な構造のプロジェクトでは、文脈の把握が不十分なことがあり、望む通りの補完が得られないことがある。 (arXiv)
- モデル選択/設定によってレスポンス速度が異なる。高速な補完と精度のバランスを取ることが必要である。
Microsoft Copilot との違い
両者は同じ「Copilot(副操縦士)」の思想に基づいているが、対象とする“操縦”が異なる。
- GitHub Copilot は「コードを書く作業の副操縦士」である。
- Microsoft Copilot は「業務・知的作業全般の副操縦士」である。
つまり、前者は開発の文脈に特化した Vertical AI(特化型AI)、後者は汎用的な Productivity AI(生産性向上型AI) である。
| 比較項目 | GitHub Copilot | Microsoft Copilot |
|---|---|---|
| 主な利用場所 | Visual Studio Code、Visual Studio、JetBrainsなど開発環境(IDE) | Word、Excel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどMicrosoft 365製品 |
| 主なユーザー | ソフトウェア開発者・エンジニア | ビジネスパーソン・事務職・企画職など |
| 主な目的 | コードの補完・生成・解説 | 文書・表・資料・メールの作成支援、会議の要約など |
| ベースモデル | OpenAIの Codex、近年は GPT-4 / GPT-4o | OpenAIの GPT-4 / GPT-4 Turbo など |
| 代表的な機能 | コード補完、エラー修正提案、関数生成、Pull Request要約など | 自然文プロンプトで資料作成、要約、データ分析、Teams会議の議事録生成など |
| 開発元 | GitHub(Microsoft傘下) | Microsoft(Office製品群と統合) |
GitHub Copilot の利用シーン
- プロトタイピングやUIロジックの実装効率を上げる。
- チーム開発でコードレビュー前の自動補助を行う。
- 教育現場で「AIペアプログラマー」として学習を支援する。
Microsoft Copilot の利用シーン
- ミーティング記録や議事要約を自動生成し、UXリサーチの記録整理に活用できる。
- PowerPointでプレゼン資料のドラフトを自動作成し、構成のたたき台を生成する。
- Outlookで返信メールをトーン別に提案するなど、コミュニケーション設計の補助に役立つ。
プロダクト・コンテンツデザインの観点
デザイナーやPMがこれらのCopilotを活用する際には、次のような違いを意識するとよい。
| デザイン観点 | GitHub Copilot | Microsoft Copilot |
|---|---|---|
| 操作体験(UI) | コードエディタ内で非同期的に提案が現れる。即時性重視。 | チャットUIまたはドキュメント上で自然文指示。文脈理解重視。 |
| 情報設計(IA) | API構造・データモデル・ロジックに近い情報設計 | ナレッジ整理・文書構造・ストーリーテリング中心 |
| UX目的 | 開発者の“集中”を壊さず支援する | ビジネスユーザーの“思考負荷”を減らす |