人間関係において「相手に何かを渡したらお返しがあると期待し、逆に相手から何かを受け取ったらお返しをしなければならない」と感じることを指す。
提唱者
米Babson CollegeのAllan R. Cohen博士と、Stanford UniversityのDavid L. Bradford博士の両名によって提唱された。
マーケティングやビジネスシーンで利用
レシプロシティの法則は、マーケティングやチーム結成などのビジネスシーンで利用されている。
例えば、店頭で配られる無料サンプルをもらうと「何か購入しなくてはならない」という心理になる。このように、人は他人から行いをしてもらうと、それに見合う対価を払いたいと思うのである。
一方、普段相手に何もしてあげない人や何かをしてもらってもお返ししない人は、実力や実績があっても他者からの協力を得にくい現象が生じてしまう。
会員登録とレシプロシティの法則
言語学習サイトのDuolingoはレシプロシティの法則を利用している。
オンボーディングで「無料で楽しく語学学習」と記載され、アカウント登録をしなくても無料で学習を始めることができる。
学習を進めてある程度プロダクトに満足した頃に、アカウント登録を促す。ユーザーはDuolingoを使用して知識を得ることができたので、お返しとしてネガティブな感情を抱くことなく個人情報の登録を行う。