カードソーティングの役割
膨大な情報やコンテンツを整理することができ、何がどこにあるか分かりやすくする。それにより情報についての理解を深めることもでき、サイトの構成やナビゲーションを設計するにあたり有用な手がかりとなる。
カードソーティングは一人で行っても構わないが、ユーザビリティテストのようにグループ分けする人(被験者)、記録者、モデレーターで行うと効果的である。カードをグループに分類した理由をヒアリングしたり、グループ分けに悩んだ様子を観察したりすることにより、出来上がったグループが根拠のあるものになる。
また、複数の被験者で行うと偏りのない結果を得られ、よりユーザー視点で情報を分類することが可能である。具体的には、「15人以上の被験者で行うとより効果的」というデータがある。(ノーマンニールセンのカードソーティング記事より)
カードソーティングの手順
1. コンテンツなどの名称をカード化する
ポストイットなどを用意し、コンテンツなどの名称をカードに一枚ずつ記載する。
2. カードをグループに分ける
被験者は類似しているカードをグループに分ける。被験者が新たにグループを作成する方法と、あらかじめ作成したグループに対してカードを振り分ける方法がある。被験者が新たにグループを作成した場合はグループに名前がないので、被験者がグループ名をつける。一人の被験者がグループ分けを行ったら、カードをバラバラにして次の被験者もグループ分けを行う。
3. グループ分けした結果を分析、情報の整理を行う
全ての被験者がカードをグループに分け終わったら、最終的なグループ名や配置位置を決定する。
グループ名は被験者がつけたものを参考に、ユーザー視点から分かりやすいものにする。
グループに所属しているカードの数が多いものを目立つ箇所に配置する、類似したグループはグループを統合したり近くに配置したりする、といった情報の整理を行う。
情報を整理した上で、グループの名前と順番をグローバルナビゲーションの名前と順番に使用すると、ユーザーにとってわかりやすいものとなる。
カードソーティングで注意すること
カードソーティングを行う前にコンテンツが決まっている必要がある。カードソーティングを行なった後にコンテンツを追加し、その結果グループに振り分けられないものができてしまうと、せっかく整理された情報の意味がなくなってしまうからである。
UXTIMESでも、グローバルナビゲーションの作成には情報設計が必要なことと、情報設計の手段としてカードソーティングを使用することを説明している。
参考記事:グローバルナビゲーションは最後に作れ