個人が単独で見られるよりも、集団の中で見られる方が魅力的に評価される傾向を指す。
脳が集団の平均的な顔の特徴を統合して処理するため、個々人が実際よりも魅力的に見えるとされている。
提唱者
2013年に心理学者ドリュー・ウォーカー(Edward Vul)と心理学者 エドワード・ヴァル(Drew Walker)によって執筆された。
エドワード・ヴァル
デザイン上の利用方法と事例
チアリーダー効果は、デザインにおいて「単体よりもグループで提示する方が好印象を与える」という原理として応用できる。
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広告デザイン:商品を単体で見せるより、複数の商品を一緒に並べた写真を用いることで全体的に魅力的に感じさせることができる。例として、化粧品を1本だけよりも「シリーズ一式」を並べた方が高級感や統一感が出る。
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UIデザイン:ユーザープロフィールやレビューを個別に表示するよりも、複数のユーザーアイコンや評価を一度に見せると「このサービスは人気がある」と直感的に感じやすくなる。
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ブランド戦略:モデルを1人だけでなく、数人を一緒に登場させると、それぞれの魅力が引き立ち「全体的に好印象」を与える。
プロダクト・コンテンツデザインでの具体的利用シーン
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ECサイトの商品ページ
1人の利用写真よりも「複数人が商品を使用している場面写真」を掲載することで購買意欲を高められる。 -
SNSアプリ
新規ユーザーに対し、単独のプロフィール推薦ではなく「グループで楽しんでいる雰囲気」を出すUIにすることで、参加の心理的ハードルを下げられる。 -
ゲームデザイン
キャラクターを単独で出すより「パーティ編成画面」で提示する方が魅力的に見え、収集意欲を刺激できる。