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二分法の誤謬 False Dichotomy

本来は複数ある選択肢を「AかBか」の二択しかないかのように提示し、他の可能性や中間の選択肢を排除してしまう論理的・認知的誤り

本来は複数ある選択肢を「AかBか」の二択しかないかのように提示し、他の可能性や中間の選択肢を排除してしまう論理的・認知的誤りである。

占い師から壺を購入すると災難がなくなる。購入しないと続くと言われ、災難が続いている場合は、その2択から選択しがちになる。この2択だけでない選択が残っているので正しく考える必要がある。

2のn乗で考える

不幸
隠されていた選択肢① 買う 不幸になる
悪徳業者が提示した選択肢① 買う 不幸にならない
悪徳業者が提示した選択肢② 買わない 不幸になる
隠されていた選択肢② 買わない 不幸にならない

提唱者・背景

特定の個人による提唱ではなく、古典的な論理学・認知バイアスの領域で扱われている概念である

デザイン上での活用方法と事例

  • リサーチ:ユーザーに対して「はい/いいえ」だけで回答させる設問形式は、重要な中立や“どちらでもない”という選択肢を排除しがちであるため、三択やスライダー形式で回答の幅を持たせる。

  • プロダクト企画:機能比較を「A社製≒良/B社製≒悪」と黒白で捉えると競合分析が偏る。中立の選択肢・複合案を検討し、ユーザーの多様なニーズを反映させることが重要である。

  • 広告デザイン:心理的に迫っている場合において、思い込みをさせるデザインになっていないか確認する。

「この場面に使えるかな?」

  • シーン:オンボーディングのアンケートで「この機能は役に立ったか」はい/いいえ形式で聞く場面。
    改善例:「どの程度役に立ったか?」と5段階評価やスライダーを用意し、応答の幅を広げることでユーザー心理や改善点をより詳細に把握する。

参考記事

UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。

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