同じ言葉が異なる意味で使われることでその曖昧さに気づかず、論理的誤解や混乱が生じる状況を指す。
つまり、「言葉の意味」が一貫しないことによる誤謬である。「多義の論理的誤謬」とも呼ばれる。
例えば、「あなたは綺麗だ」という言葉は、”その人が美しいという意味”と、”その人を見た人からすると「綺麗だ」と感じるという意味”がある。同じ言葉でも異なる意味があり、解釈次第で誤った論理展開を招いてしまうことがある。
提唱者・背景
古典論理学でも論及される誤謬であり、近代認知バイアス研究においてもその文脈で扱われている概念である。
「論理的な誤謬」の一種であり、同じ言葉や表現が複数の意味を持つことを利用して、誤った結論を導く。
論理的な思考においては、言葉の多義性に注意し、誤解を避けることが重要。
デザイン上での活用方法と事例
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コンテンツ設計:「軽量(lightweight)」などの多義語は解釈が人によって異なる。
UI内で「軽量=20MB未満」と定義することで、ユーザーの誤訳や期待ギャップを防ぐ。 -
ボタンテキスト:「送信」というボタンは「提出」と解釈される可能性もある。
コンテキストに応じて「保存」「申請」「投稿」など、意味が明確な表現を使う。
この場面に使える
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シーン:アプリ内の機能説明で「同期(sync)」という言葉を使う場面。
改善例:「同期(デバイス間でデータを最新版に更新)」と括弧書きで具体的に意味を補足し、多義性を回避