1954年にオハイオ大学の心理学者 Paul Fitts「ポール・フィッツ」の定義。
公式
T= a + b log2(1+D/W)
- T
- =ターゲットまでの時間
- D
- =開始ポイントとターゲットの中心までの距離
- W
- =ターゲットの大きさ
- a
- =ポインターの移動開始時間と停止時間
- b
- =ポインターの速度
(aとbは、被験者の習熟度や年齢などによって可変します。)
下記の図は、実際にターゲットサイズがどのように変わるのかを示した図。
左と右を比べると、移動距離は同じですがターゲットサイズは左より右の方が大きくなる。「フィッツの法則」で考えると、右の方が移動時間は早くなる。
注意点
余談ですが、英語で綴るときには、Fitts’s law(Fitts’ law)
Fitts(フィッツ)という名前なので「s」が必要
Apple のアプリケーションバーの「フィッツの法則」
アップルのMacOSに見られるアプリケーションバーですが画面の上下左右の面に配置が可能。
これは、画面のエッジをターゲットとにすると画面のエッジは横幅が無限のボタンと考えられるから。
T= a + b log2(1+D/W)
「W」が「無限大」になることで、「D」を割ると結果は小さくなる。結果として「T」も小さくなることが証明されいる。
これは、アップルの66番目の社員であった、最初のヒューマンインターフェイスガイドラインを書いたひとり Bruce Tognazzini(ブルース・トグナッチーニ) が明かした開発秘話。
最高の「フィッツの法則」は「0」
「フィッツの法則」で理論上の最小の数値は「0」まったく時間がかからないことが最高の結果。
Apple のiPhone6以降に搭載された 「3Dタッチ機能」 はスマートフォンの画面上で指(ポインター)は動かずに、3次元的に押しこむことによって別の動作が発生。フィッツの法則は3次元での移動を考慮していないので厳密ではありませんが、あてはまると言える。
この法則は非常に大切であり、UI設計では「フィッツの法則」を多く利用することがある。