UXを考える上では”原則として”良くないと言われているものです。
上でも書いた通り、フリクションとはユーザーの目的の達成を阻むものであるためです。
例えば、
- 登録フォームの入力項目が多くて終わらない。
- アイコンがたくさん並んでいてどれを押したらいいか分からない。
- 「キャンセルしますか?」→「OK・キャンセル」
- 同じボタンなのに挙動が違う。(違うボタンなのに挙動が同じ)
というものが考えられます。
では、本当に全てのフリクションを取り除くといいUXを生んでくれるのでしょうか。
フリクションが与えてくれる意味
フリクションを考えるにはゲームをイメージするのが一番わかりやすいかと思います。
(ゲームを全くしない人には申し訳ないですが…)
フリクションが強いゲームを考えると、
- 敵が強すぎて一切倒せない。
- アイテムが高すぎて買えない。
- アイテムを使うために何度もボタンを押す必要がある。
という感じでしょうか。
これでは続けられる気がしません。おそらく買わないでしょう。
では、逆にフリクションの一切ないRPGを想像してみましょう。
- 勇者は最初から最強の武器を手にしており、レベルもステータスも最大。
- ラスボスまでの道のりは一直線。
- 自分で選ばなくても最適な選択肢を常に選び続けてくれる。
さて、こんなゲームを買おうと思う人はいるでしょうか。
ゲームに没頭するのは適度なFrictionが存在しているためです。
- レベルを上げなければ敵を倒せない。
- 複雑なダンジョンを抜けなければ先に進めない。
- ボスに勝てないこともしばしばある。
でも、それがバランス良くが組み合わさってくることでプレイヤーは達成感を感じ続け、結果として時間を忘れて没頭することにつながるのです。
フリクションは確かにユーザーに負荷を与えるものではありますが、適度な負荷というものはユーザーの感情を揺さぶるものになり得ます。
これ以外にも良いFrictionというものは存在します。
それはUX Days TokyoのStephen P. Andersonの講演で手に入れましょう。
http://2017.uxdaystokyo.com/conference
…これも良いFrictionになると良いのですが。