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レイテンシ Latency

データ転送の要求が発生してから、そのデータが実際に受信されるまでの「通信の遅延時間」を表す指標

ユーザーの入力やリクエストに対してシステムが応答するまでの遅延時間を指す概念である。

例えば、ボタンを押してから画面が変わるまでの時間、検索を入力して結果が表示されるまでの時間などが該当する。UXやUIデザインにおいては、ユーザー体験の快適さを大きく左右する基本的な指標である。

ミリ秒(ms)単位で示され、レイテンシが小さいほど応答は速く、反対に大きいほど応答が遅い。

Webサイトの閲覧やオンラインゲームなど、即応性が求められる場面で非常に重要であり、レイテンシの低減は通信の快適性向上に直結します

デザイン上の利用方法と具体例

レイテンシを考慮したデザインは、ユーザーが「待たされている」と感じない工夫を含む。

  1. フィードバックの即時提示
    完全な結果を返す前に、読み込み中インジケーターや進行状況バーを表示することで、ユーザーは「システムが反応している」と安心できる。

  2. 段階的レスポンス
    すべての情報が揃う前に、まず一部の結果を先に提示することで、体感速度を高める。検索エンジンやECサイトのリスト表示が典型である。

  3. 予測と先読み
    ユーザー行動を予測し、あらかじめデータをキャッシュすることでレイテンシを低減できる。たとえば、フォーム入力補完や動画の事前バッファリングが挙げられる。

プロダクト・コンテンツデザインでの活用シーンと事例

この場面に使える

  • モバイルアプリ:通信環境が不安定な中でも「レスポンスが速く見えるUI」を設計する必要がある。
  • ECサイト:商品ページの表示に遅延があると離脱率が上がるため、レイテンシ対策が売上に直結する。
  • 教育アプリ:クイズやインタラクションでの応答遅延は学習の集中を妨げるため、即時のフィードバック表示が重要である。

具体例

  • Google 検索は入力中にサジェストを提示し、結果表示のレイテンシを体感的に短縮している。
  • YouTube は動画をクリックした瞬間にサムネイルやタイトルを先に表示し、実際のストリーミング開始までの待ち時間を心理的に軽減している。
  • Slack は「メッセージ送信中…」と一時表示することで、ネットワーク遅延中も安心感を与えている。
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UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。

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