TOP UX用語 ツール・フレームワーク・方法論 マジック・トライアングル

マジック・トライアングル Magic Triangle

ビジネスモデルの構築やイノベーションを考える際に用いられるフレームワークで、特にデザインやプロダクト開発の分野で活用されている

マジック・トライアングルは、スイスのビジネスモデル・イノベーション研究所(BMI Lab AG)によって提唱された。
BMI社のビジネスモデル・イノベーション手法の基本概念は、ザンクトガレン大学のオリヴァー・ガスマン教授の研究に基づいている。

BMI Lab AGは、ビジネスモデルのイノベーションに関する研究と実践を行っている組織であり、特定の個人名ではなく、組織としてこのフレームワークを開発した。

マジック・トライアングルの意味​

マジック・トライアングルとは、ビジネスモデルを以下の4つの要素で構成し、それらの関係性を三角形の形で視覚化したフレームワークである。

  1. Who(誰に):​ターゲットとなる顧客やユーザー

  2. What(何を):​提供する製品やサービスの価値

  3. How(どのように):​価値を提供するためのプロセスや手段

  4. Why(なぜ):​ビジネスが利益を生み出す仕組み

デザインにおける活用方法と具体的な事例

マジック・トライアングルは、デザイン思考やUXデザインのプロセスにおいて、製品やサービスの価値提案を明確にし、ユーザー中心の設計を行うためのツールとして活用される。

1. Who(誰に):ターゲットユーザーの明確化

  • 活用方法ペルソナの作成ユーザーリサーチを通じて、製品やサービスの主な利用者を特定する。

  • 具体例:高齢者向けの健康管理アプリを開発する際、主なユーザーが高齢者であることを明確にし、彼らのニーズや行動パターンを理解する。

2. What(何を):提供する価値の定義

  • 活用方法:ユーザーが求める価値や解決すべき問題を特定し、それに応じたプロダクトやサービスを設計する。

  • 具体例:高齢者が日々の健康状態を簡単に記録・確認できる機能を提供することで、安心感を提供する。

3. How(どのように):価値提供の手段

  • 活用方法:製品やサービスをどのように提供するか、またユーザーがどのように利用するかを設計する。

  • 具体例:シンプルなインターフェースや音声ガイドを導入し、高齢者が直感的に操作できるようにする。

4. Why(なぜ):収益モデルの構築

  • 活用方法:製品やサービスがどのようにして収益を生み出すかを明確にする。

  • 具体例:基本機能は無料で提供し、追加のプレミアム機能や専門家のサポートを有料で提供するフリーミアムモデルを採用する。

これらの要素を統合的に検討することで、ユーザー中心のデザインと持続可能なビジネスモデルの構築が可能になる。

イノベーション手法

マジック・トライアングルの4要素のうち、2つ以上を変更することで、ビジネスモデルのイノベーションと見なされる。
たとえば、製品が変わった、あるいはプロセスが変わっただけでは、ビジネスモデルのイノベーションとは言えない。

引用元:https://bizzine.jp/article/detail/2098

関連書籍

UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。

「UX用語」のカテゴリー