多変量設計とは
多変量設計とは、複数(3つ以上)ある要素の組み合わせから、最適な組み合わせを決定することです。
それぞれの要素の中で一番いいものを組み合わせるというものではありません。
WEBでは「A/Bテスト」と並んで利用される「多変量テスト」に関わる考え方です。
パスタで多変量設計を考える
「一番人気のパスタが何か」を多変量設計で考えてみます。
ここでは、パスタの美味しさの決め手要素として「麺の種類」「ソースのベース」「ソースのタイプ」の3つとしました。
具体的に、以下のような要素を使って、一番人気の出そうなパスタを考えてみます。
- 麺の種類:3通り(スパゲティ・フィットチーネ・ペンネ)
- ソースのベース:3通り(トマトベース・オイルベース・クリームベース)
- ソースのタイプ:2通り(あっさり・濃厚)
これら18通りの組み合わせから最適な組み合わせを決定します。
例えば、人気投票の結果が以下のようになったとします。
- 麺の種類:スパゲティ
- ソース:オイルベース
- ソースのタイプ:濃厚
これによると「濃厚なオイルベースのスパゲティ」ということになります。
「オイルベースなのに、濃厚」なパスタソースというのもあまりなさそうですね。
濃厚なソースだったらフィットチーネとかペンネのように表面積が大きいパスタの方がソースも絡まりやすいです。
なんだかイマイチな結果になってしまいました。
つまり、それぞれの一番人気のものを組み合わせてもうまくいくとは限ぎらないのです。
多変量設計を行うには、一つ一つの組み合わせについて検証をする必要が出てきます。
多変量設計での注意点
要素が増えれば増えるほど組み合わせの数が増えていき、最適なものを決定するのに時間がかかることにも注意が必要です。パフォーマンスを考慮すると、要素の選択も重要になってきます。