1896年にイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した法則であり、80:20の法則、2:8の法則、ばらつきの法則とも言われる。また「2割が8割を」という割合値は厳密ではなく、概ねこのようにばらつくという意味である。
法則にあてはまる例
売上や仕事の時間と成果を対象にパレートの法則の例を挙げる。
売上
ある企業でAからJの合計10の商品を扱っている場合、売上上位の2商品によって、全体の8割の売り上げがもたらされる。
仕事の成果
ある仕事にかかる時間と成果の関係において、全所要時間のうち2割の時間が、成果の8割をもたらす。
96:4の法則
ある企業の顧客が1000人いるとする。パレートの法則が現れているとすれば、1000人のうち200人(2割)の顧客が、売上の8割に寄与している状態である。この200人を優良顧客と考える。
さらに優良顧客200人においてもパレートの法則は現れ、200人×20% = 40人が、優良顧客内の売上の8割を占める最優良顧客となる。最優良顧客は全体の4%、つまり96:4の比となり、96:4の法則と言われることがある。
経済活動への応用
パレートの法則を踏まえた顧客サポートの効率化について考える。
例えば上記1000人の顧客がいた場合、最優良顧客40人には訪問を含めた手厚いサポート対応、優良顧客には電話対応、その他の顧客にはメール対応とすることで、サポート対応を効率化できる。これは企業からすれば、全顧客に対し訪問サポートするより効率的である。
これによりサポート対応に必要な仕事量が効率化されたとすれば、サポート以外の製品開発等にかけられる時間も最大化される。パレートの法則はこういった形で、経済活動へ応用することが可能である。