プロビジョニングという用語を使う場合、主に以下の3つのいずれかを指す。
- サーバーやクラウド環境の自動構築(サーバープロビジョニング)
- 従業員のアカウント発行・権限管理(ユーザープロビジョニング)
- 回線の開通手続き(回線プロビジョニング)
“すぐに使えること”がポイントであり、人手を使って行うことよりも、自動化された仕組みを指すことが多い。サーバーの構築では、TeraformなどのIaC (Infrastructure as Code)でコードベースで自動構築される仕組みが一般的である。アカウント管理では、IDaaS (Identity as a Service)を利用し、人事システムと連動した形で自動化される仕組みもある。
語源・提唱者・普及者
プロビジョニングという言葉の語源は、「供給」や「準備」を意味する英単語 “provision” に由来する。元々は、通信業界において、顧客の申し込みに応じて電話回線や関連サービスを物理的に接続し、利用可能な状態にする作業を指す用語として使われていた。
この概念がIT業界で広く使われるようになったのは、2000年代以降にクラウドコンピューティングが台頭したことが大きなきっかけである。サーバーレベルでのバックアップ、冗長化が容易になった。それによりビジネスの要求スピードが加速し、サーバーであっても即時で簡単に立ち上げることが必要となり、プロビジョニングが自動化されるようになった。
自動化構築からセキュリティ要件の即時実現へ
単なる「構築の自動化」から一歩進んで、セキュリティ(権限管理)や物理的な制約(IoT)を解決するための動的な仕組みとして語られることが増えている。特にセキュリティ意識の高い企業で急速に導入が進んでいる。
JIT(Just In Time)プロビジョニング
普段は権限が全くない状態だが、必要な時だけ申請したら、申請後に数時間だけ権限を付与し、時間が過ぎたら自動的に権限を剥奪(デプロビジョニング)する。AWS IAM Identity Center や Okta などの高度な機能として注目されている。
データ・プロビジョニング
本番データベースからデータをコピーする際、自動的に個人情報をマスキング(匿名化)し、軽量化して開発環境に配備するプロセス。Delphix やクラウドのデータベース機能で注目されている。
関連用語
- IaC
- デプロビジョニング