売上をあげる
同じ商品でも、値段の見せ方や並べ方によって、選ばれ方は変わります。ただし人を動かす仕掛けは、使い方を誤ると後から不信として返ってくるものでもあります。このページでは、価格の見え方から、買った後に効くもの、そして数字の読み違いまでを順に並べました。
値段の見え方を決める
価格は金額そのものではなく、何と比べたかで感じられます。同じ数字でも、基準の置き方ひとつで得にも損にも見えてしまいます。
- 1 プロスペクト理論 Prospect theory 得か損かは、比べる基準を変えるだけで裏返る。同じ値段でも、割引と追加料金では受け取り方が違う。何を基準に見せるかを、先に決めろ。
- 2 ヴェーバーの法則 Weber law 違いは、差ではなく比で感じられる。千円の値引きは、百円の品では大きく、十万円の品では気づかれない。割引は、額ではなく率で見せろ。
- 3 コントラスト効果(対比効果) Contrast Effect 同じ値段でも、隣に何を置くかで高くも安くも見える。比較のために置いた案は、判断の基準そのものになる。並べる順は、意図して決めろ。
- 4 ゴルディロックスの原理 Goldilocks principle 三つ並べば、多くの人は真ん中を選ぶ。だから選ばせたい案は、上と下を用意して初めて選ばれる。並べる数と幅を、意図して決めろ。
選ばせ方を設計する
並べる順番、初期値、無料の使い方。どれも「選ばせている」以上、誰の得のためなのかを説明できる形にしておきたいところです。
- 5 デフォルトバイアス default bias 初期値は、選ばれた答えとして扱われる。誰も触らない設定こそ、いちばん多くの人の結果を決める。既定値は、利用者に得な側へ置け。
- 6 系列位置効果 Serial-position effect 並べたものは、最初と最後だけがよく残る。長い一覧の真ん中は、読まれず選ばれない。伝えたい項目は、端に寄せて置け。
- 7 おとり効果 Decoy Effect 明らかに損な案を隣に置くと、狙いの案が選ばれる。だが後で気づかれれば、選ばせた事実だけが残る。並べるなら、どれも売れる案にしろ。
- 8 無料の力 The Power of Free 価格がゼロになると、人は損得計算をやめて飛びつく。だが無料で集めた関心は質を伴わないことも多い。「タダ」で釣る前に、その先の体験まで設計しろ。
買った後に効くもの
売れた瞬間で終わりではありません。買った理由は買った後に作られますし、自分で手をかけたものほど手放しにくくなります。
数字で自分を騙さない
率は分母をいじれば上がりますし、広告は売上で割れば常に効いているように見えます。売上の指標こそ、組み合わせで見てください。