優れたデザインであれば使いやすいものであろう。逆に醜い見た目であれば扱いづらいものであろう。などの思い込みを人間は持ちやすい。
Macを購入する理由を考えてみる
例えば、メールとWebの閲覧用にしかパソコンを使わない人が、同じ機能を持っていてもWindowsではなくMacをあえて買う理由はなにか。
考えられる可能性のひとつとして、Macのデザインがかっこいいと思うが故、人は機能性が高そう、使い方がわかりやすそう等ポジティブな印象を持つ傾向があるということである。
その印象は「実際の機能性とは関係がない」ということである。デザインが良いことで実物の使いづらさにも寛容になったり、より積極的にそのものの長所を探そうとすることさえある。
機能価値より高い値段を支払う
同じ機能を持つ Windowsではなく、その何倍もの値段のMacをデザインの良し悪しにより購入する層もあるということは、優れたデザインによって、より高いものをユーザーに購入させる理由にもなる。このようにモチベーション(動機づけ)の向上効果がある。
美的ユーザビリティによる効果
モチベーションの向上の効果の他に、美的ユーザビリティに優れているプロダクトは結果として以下の効果が期待される
- 簡単に扱えそう=サポートやトレーニングが必要ないから、買ってみよう。
- ポジティブな評価・印象=セールスの増加
- 失敗に耐えてみようと考える=サポートコールの減少
- 友達に伝える=セールスの増加
Webデザインへの応用
Webサイトを構築するときも同様だ。いかに素晴らしいコンテンツを持つ情報サイトも、サイトの見た目が悪いことで多くのビジターが中身もよく見ず離脱してしまうかもしれない。
反対に、素晴らしいデザインの e-commerceサイトであれば、あなたの商品の値が多少はったとしても、訪れた人は購入してくれるかもしれない。