人が特定の自由を外部から脅かされた時に生じる、自由を回復しようとする反発作用で、特に物事を禁止されるほど興味をかきたてられ、やってみたくなる心理現象。
1980年に制作された「カリギュラ」という映画が、あまりに過激という理由で公開禁止となり、かえって人々の注目を集めたという出来事に由来している。カリギュラ効果という呼び方は、日本でのみ使用されており、学術的な表現では心理的リアクタンスと呼ばれる。

ボタンを押してはいけないと言われると押したくなる
カリギュラ効果と似ている心理効果
心理的リアクタンス
人が本能的に持つ「自分の行動を自分で選択したい」という欲求。自分の行動を他人に決められると「選択の自由が奪われた」と感じ、反発する態度をとってしまう。相手の指示に従う方が得をする場合でも、心理的リアクタンスは生じる。
カリギュラ効果の活用法
カリギュラ効果は、禁止や抑制を行うことで逆に意欲を増幅させる作用から、マーケティングや各種コンテンツでよく利用されている。
テレビ番組などではCM後の内容にモザイク処理をかけたり、発言を部分的に隠すことで視聴者の興味を掻き立て、CM中に別のチャンネルへ変更されないようにしている。
マーケティングでカリギュラ効果が活用されている例は、再春館製薬所の主力商品であるドモホルンリンクルである。ドモホルンリンクルでは「初めてのお客様にはお売りできません」「お肌に悩みのない方にはおすすめできません」という訴求でユーザーの注目を集め、まずは初回無料お試しセットを使ってもらうという販売導線になっている。