統計学においては、「測定・計測によって得られたデータ」または「数量的比較が可能なデータ」として分類され、数式処理やグラフ化による分析に適している。
例として、以下のような情報が挙げられる。
- ユーザーのページ滞在時間(秒)
- サイトの離脱率(%)
- ボタンのクリック数(回)
- 購入件数や売上金額(円)
提唱者について
フランシス・ゴルトン 引用 Hulton Archive/Getty Images

カール・ピアソン 引用 https://www.etsy.com/jp/listing/1679201672/krupiason-posutpurinto-18-x-24?epik=dj0yJnU9bFU4UGhRZnZmWDlsM3hmb2tPZTR0eER3cV9uUE9NYmEmcD0wJm49SUdiSk1iNldqaGJxQjNIZTJTcVVJQSZ0PUFBQUFBR2huSml3
定量データの概念そのものに明確な「提唱者」は存在しないが、統計学の父とされるフランシス・ゴルトン(Francis Galton)やカール・ピアソン(Karl Pearson)らが19世紀に数量的分析の基礎を築いたことで、近代的なデータ分析手法が発展した。
デザインにおける利用方法
プロダクトやサービスデザインの現場において、ユーザーの行動や傾向を客観的・数値的に把握する手段として不可欠である。
これにより、「どのように使われているのか」「どこで離脱しているのか」といった事実に基づいて施策を検討できる。
具体例
活用項目 | 説明 |
---|---|
A/Bテスト | 2つのUI案でのクリック率やコンバージョン率の差を比較し、より効果的なデザインを選定。 |
ファネル分析 | ユーザーがサイトやアプリをどの段階で離脱しているかを把握し、改善ポイントを特定。 |
KPIモニタリング | 月間アクティブユーザー数、直帰率、完了率など、サービス運営の健全性を定量的に評価。 |
ヒートマップ解析(クリック数) | ユーザーがよく触れている箇所を可視化し、配置やCTAの最適化に活用。 |
この場面に使える:具体的な事例
シーン | 活用内容 |
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オンラインショップのUI改善 | 商品ページでの「購入ボタン」のクリック率を測定し、色・配置・文言変更の効果を検証。 |
教育アプリの継続率向上 | ログイン頻度や平均学習時間を定量分析し、通知タイミングやゲーミフィケーションの設計に活かす。 |
ランディングページの改善 | スクロール率・フォーム入力完了率をもとに、情報量やCTAの見せ方を最適化。 |
まとめ
定量データは、ユーザーの行動や製品の成果を客観的に評価し、改善に活用するための基盤である。
デザインの妥当性を証明し、ユーザー中心設計の信頼性を高めるためには、数値的根拠に基づく判断が欠かせない。
定量データと定性データ(ユーザーの声や感情)を組み合わせることで、より強固なインサイトと仮説検証が可能となる。