STP分析
Segmentation - Targeting - Positioning model

セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字をとった、マーケティング戦略のフレームワーク

市場において独自優位性を発揮するマーケティング戦略を考えるためのフレームワーク。以下の手順に沿って独自優位性を考えることで、効果的なマーケティングを実施できる。

  1. セグメンテーション:市場を細分化する
  2. ターゲティング:細分化した市場のうち、どこに集中するか
  3. ポジショニング:ターゲティングした市場でどのような価値を発揮するか

現代マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラー(Philip Kotler)氏が提唱した。

肖像 フィリップ・コトラー

提唱年:1990年代
提唱者:
フィリップ・コトラー氏
(画像引用: フィリップ・コトラー – Wikipedia

STP分析を実施するためにはデータが重要である。データを取得するためにGoogle Analyticsなどのサービスが役立つ。

差別化の重要性

差別化が重要となったのは、1990年代以降、需要の多様化が進み、すべての消費者に対して同じ方法で行うマスマーケティングが通用しなくなり、万人に同じ商品が売れなくなったためである。差別化により、他社との明確な違いを顧客にアピールすることがマーケティングにおいて有効となった。

差別化するための手順

市場における差別を行うために、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの手順で行うことが重要である。

  1. セグメンテーション(市場を細分化する)
  2. ターゲティング(ターゲットを絞る)
  3. ポジショニング(競争優位性を設定し、立ち位置を確立させる)
STP分析のフレームワーク

STP分析のフレームワーク

家具販売を例に、各手順を説明する。

セグメンテーション(市場を細分化する)

市場を、サービスの種類や提供されている場所、顧客の性質などで細分化する。

セグメンテーション(市場を細分化する)

分けるための軸(セグメント)

市場を細分化する方法に4つの分け方(セグメント)がある。自社のサービスにとって最適な軸を選択する。

  1. ジオグラフィック:地理変数(例:居住場所・配達地域)
  2. デモグラフィック:人口動態変数(例:家族構成・年齢・性別)
  3. サイコグラフィック:心理的変数(例:好きな家具の種類)
  4. ビヘイビア:行動変数(例:カタログ請求の有無)

家具販売のセグメント例

家具の販売例では、家族構成や、価格帯といったデモグラフィックから顧客を分けることができる。

アジアン家具のセグメント分類

セグメントを分ける軸を決めて、市場を細分化する

ターゲットを絞る(ターゲティング)

セグメンテーションで細分化した市場のなかからターゲットを絞る。

ターゲットを絞る(ターゲティング)

ターゲットを選ぶ基準(判断材料)

ターゲットを選ぶ基準(判断材料)は以下のようなものがある。

  • 市場の規模や成長性
  • 自社の強み
  • 競合企業のアプローチ
  • 外部環境

家具販売のターゲティング例

家具の販売例では、競合企業がターゲットにしていない、「高価 かつ 独身向け」のユーザーに狙いを定めることができる。

アジアン家具のターゲット分類

競合他社が扱っていない市場をターゲットにする

顧客に認知してもらい、立ち位置を確立する(ポジショニング)

ターゲティングで市場を定めた後、立ち位置(ポジション)を確立させるために、競合他社にはない競争優位性とサービス内容を顧客にアピールする。

顧客に認知してもらい、立ち位置を確立する(ポジショニング)

競合他社よりも、競争優位性を打ち出せれば、ユーザーにとって自社のサービスを伝えやすくなり、立ち位置を確立させることができる。

家具販売のポジショニング例

前述の家具の販売例では、「高級 かつ 独身向け」というポジショニングを顧客に認知してもらうために、以下2つのマーケティング施策が行える。

  • ハイエンドな商品詳細を、事細かに説明する
  • Web上で、独身の部屋の間取りに合わせた「家具の配置シミュレーションサービス」を提供する
ターゲティングした市場に対して、競争優位性を伝え、ユーザーにフィットするサービスを届けていく

ターゲティングした市場に対して、競争優位性を伝え、ユーザーにフィットするサービスを届けていく

ターゲットとなる顧客に認知してもらうことで、競争優位性を確保でき、他社とは違うポジションを得ることができる。

STP分析に必要なデータを取得できるサービス

STP分析を行うために必要なデータを取得できるサービスがある。必要なデータとしてWebのクッキー情報が利用できる。

クッキー情報では、ユーザーのデモグラフィック、ジオグラフィックに加え、最近では、ビヘイビア(サイト上での振る舞い、行動)やサイコグラフィクの一部も取得可能となっている。

Google社の提供するGoogleアナリティクスでは、訪れたユーザーのセグメント(属性)がわかりやすく図式化されて表示される。

訪れたユーザーの年齢・性別・利用デバイスなど、様々な情報を得ることができる

訪れたユーザーの年齢・性別・利用デバイスなど、様々な情報を得ることができる
(参照:Googleアナリティクス)

ユーザーのデータを利用することで、より詳細な条件に絞ったターゲティングが可能となり、差別化できる市場を見つけやすい。

関連用語

参考サイト

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高田 信宏(Nobuhiro Takada)

Web・デジタルマーケティング分野で、プランナーや教育業をしています。ユーザーがとる行動を意識した結果、マーケティングだけでなくUXの観点から見る必要性に気付かせていただき、UX DAYS TOKYOに入らせていただきました。

今一番興味があるのは、『ジョブ理論(Jobs to be done)』の視点をどう実案件に応用できるか です。行動経済学・認知心理学の分野だけでなく、仕事の本質をチームで学べるのが大きいなと感じています。

趣味は音楽鑑賞です。宜しくお願いします!