システムから出力されるデータの品質は、入力するデータが正確かどうかなどの品質に左右される。
システムの精度が高くても、間違ったデータが入力されれば出力されるデータも必然的に間違ったものになることから「ごみを入れれば、ごみしか出てこない」という意味で使われる。
「ごみ」を生まないための対策
分析のデータを入力する際は、そのデータが本当に正しいものなのかどうかを検討する必要がある。
例えばWebフォームではユーザーがフィールドに直接データを入力する場合、数字や文字数の制約をかけたり、見た目で入力フォーマットが判断できるようアフォーダンスを用いる。
ユーザーが入力した内容を送信前に確認できるようにすることも、ごみを生まない対策として有効である。
自動補正やAIとの関係
自動でフォームの内容を補正するシステムやAIにより「ごみ」は減っているように見えるかもしれない。
しかし、AIを利用したとしても入力するデータが不正確では有用な結果を得ることはできない。(→ AIバイアス)
また、フォームの自動補正がうまく働いていないことで「ごみ」を作り出してしまうことも頭に置かなくてはならない。(例:ユーザーをサジェストするつもりが迷わせているデザイン)
リサーチとの関係
ユーザーリサーチにおいても不完全・不必要なデータというものは存在する。
開発者やインタビュアーに気を遣い、使いにくい点や疑問に思ったことも発言しないということである。これはポライトネス理論と言われている。
ユーザーの本心ではなくその場を取り繕うための回答や誘導されるようにして出た意見を元に設計をした場合、結果的にユーザーの求めていたものとは違ったものが生まれる可能性がある。