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廊下テスト Hallway Testing

無作為に選んだ人に製品やサービスを使ってもらい、フィードバックを受けるユーザビリティテスト

テスターに製品またはサービスを10分程度の短い時間で使ってもらい、フィードバックを受けるテストで、ゲリラテストとも呼ばれる。

廊下テストという名前は、廊下を行き交う人に無作為に声をかけて製品やサービスをテストしてもらうことに由来している。ユーザビリティテストの一種である。

テスターを問わないテスト

ユーザビリティテストにはフォーマルなユーザビリティテストのほか、ゲリラ的に行う廊下テストやユーザーの操作に合わせて人が裏で操作するオズの魔法使いがある。

フォーマルなユーザビリティテストは、サービスやプロダクトのユーザーに近いテスターを募集し、1時間ぐらい時間をかけて、事前に作成したシナリオに沿ったテストを行う。テストをしている様子を撮影して、別室のモニターでオブザーバーがテスターの動作や表情の観察をする。テスターに対しては報酬を支払い、撮影に対する同意書や機密保持契約書にサインを求めることもある。

対して、廊下テストはテスターを問わないフランクなテストである。海外には画像のようにカフェで人を募集する事例もあるが、知り合いに頼む、社内でテスターを募るでも良い。

廊下テストでは「ログインをする」のような簡易的なタスクを用意する。テスターにタスクを実行してもらった後、「何が書かれているか」「何だと思ったか」「次に何をしたいか」というシンプルな質問をする。

誰でも使えるプロダクトか検証する

廊下テストの目的は、誰でも問題なくプロダクトを使えるか検証することである。プロダクトを初めて使う人は「最初にどこをクリックすればいいか分からない」といった、デザインの致命的な欠陥を簡単に見つけることができるが、慣れてしまっている開発者には難しい。

最初のアクションは特に重要で、Bob Bailey氏とCari Wolfson氏による「First Click Usability Testing」というユーザビリティ研究では、最初のクリックが正しければ、ユーザーが正しく行動を完了する確率は87%であるのに対し、最初のクリックが間違っていた場合は46%に低下してしまうという結果が出ている。

廊下テストはユーザビリティテストの代用ではない

廊下テストを行えば、フォーマルなユーザビリティテストを省略してもいいということではない。コストをかけずに何回も実施できる反面、テスターはプロダクトが想定しているターゲットに該当しているとは限らず、短いテスト時間では出来ることが限られているためだ。

廊下テストは、トップページやログイン画面など誰でも使える機能をテストするのに向いており、社内システムのように前提知識が必要なプロダクトのユーザビリティテストは、知識のあるテスターの方が適している。

無作為に人選する形式であるため、機密保持の必要があるものは実在のデータを表示しない、テストする機能を限定する、社内でテスターを募るなど配慮が必要である。

廊下テストを繰り返し実施して、ユーザビリティを向上しよう

廊下テストはコストがかからないため、繰り返し実施することができる。テストにかけられる時間は限られているので、どこをテストするか目的をはっきりさせること、手順をチェックリストにまとめるなど計画を立てておくことが必要だ。

繰り返しテストを実施して、デザインをブラッシュアップしていくことが、ユーザビリティ向上につながる。

廊下テストをペーパープロトタイプのような早い段階で繰り返し実施すると、製品やプロダクトが完成してから実施するよりも、デザインの修正に関わるコストを抑えることができる。

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参考サイト

フリーランスのエンジニア。 2001年東京都立大学(現首都大学東京)経済学部卒業。独立系ソフトハウス(システム開発)、株式会社シンプレクス(金融機関向け取引システムの開発・運用)を経て2011年よりフリーランス。フリーランスになってからは、スマホアプリ、サーバーサイド(Java,Railsなど)と様々なプロジェクトで開発に携わる。現在は会社員時代にお世話になった企業様でRPAプロジェクトで開発を担当している。 ダイエットのためにランニングとヨガを5年ほど続けているが、どちらもガチになる一方で全く痩せないことが最近の悩み。

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