スノッブとは周囲と差別化して優越感を抱く人々の俗称である。他者と違う製品やサービスを利用することで、周りから自分を差別化したいという気持ちからスノッブ効果は起こる。
スノッブ効果は、1950年にアメリカの理論経済学者であるHarvey Leibensteinが、「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果」という論文で発表した。
スノッブは優越感を抱く人々の俗称
スノッブという言葉が使われ始めたのは、著しく経済発達した1820年代のイギリスである。経済が発達したことで、裕福になった一般人が他の一般人と差別化するために、貴族や上流階級のファッションや嗜好を真似するようになった。表面的な真似ごとで社会的地位を高めることに固執したため蔑視された。
スノッブは差別化することで優越感を感じるため、他の一般人と同じ地位だと思われることを恐れる。
他者と同じにみられることを嫌がり、それまで好きで利用していたものも手放してしまう。
差別化のために利用をやめてしまう
他者と自分を差別化するために、すでに利用していた製品やサービスを利用しなくなる場合がある。
例として、ファンだったアーティストに人気が出ると、ファンを辞めてしまう事象がある。自分以外のファンが大量に増えることで、「そのアーティストを好きである」という個性が失われる。
ファンを差別化するマーケティング
ファンを他の利用者と差別化することで、個性を失うことを防ぎ、利用者離れを防ぐことができる。
企業や団体に対してファンを作る支援を行う企業であるファンベースカンパニーでは、ファンからの支持を強くするためには「ファンの言葉を傾聴し、フォーカスする」「新規顧客より優先する」ことが重要である、と述べている。
歌手のテイラースウィフトは、一定の条件をクリアしたファンをアンバサダーとして選任している。通常のファンには許可していない、テイラースウィフトの写真や動画をSNSで投稿できる権限や、特別なプレゼントが与えられる。
関連用語
- アンダードッグ効果
参考サイト
参考文献
- H. Leibenstein(1950)『Bandwagon, Snob, and Veblen Effects in the Theory of Consumers’ Demand』The Quarterly Journal of Economics