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Figmaの失敗から見るAI活用の考え方

2025年3月に Greg Nudelma が記載した、”FigmaはAI時代の「タイタニック号」だ。”というの記事が、UX Magazine公開され、日本でも話題を呼びました。

なぜ、Figmaはタイタニック号になってしまうのでしょうか?また、どのようにすべきだと著者は言っているのでしょうか?そこには、AIを使ったプロダクトで陥りがちがマインドセットが隠されています。

7月に公開された記事ではその考え方が記載されいます。AIを使ったプロダクト・ユーザーのニーズに寄り添ったプロダクトを作りたい方には参考になる記事です。

本稿は、2025年11月15日に開催される「UX for AIワークショップ」の講師グレッグ・ヌーデルマン(Greg Nudelman)氏による「AI for UX Figma とハンマーの神々」のブログ記事の翻訳です。
原文:https://www.uxforai.com/p/ai-for-ux-figma-and-the-gods-of-hammers

2024年にFigmaは新機能で、(簡単にUIを作り出せる”AI”) 「Make Designs」を発表しましたが、炎上してしまい、すぐに取り下げることになりました。
なぜなら、そのAIが作成したものがすべて、まるでAppleのアプリさながらだったからです。Make Designsは、せいぜい気を散らすものに過ぎません。

この記事では、Figmaが焦点を当てるべき7つのユースケースと、この重要な転換期にUXデザイナーが「ハンマーの神々」にならないために注力すべきことをお伝えします。

マイティーソーがハンマーを振りかざす

「おまえはハンマーの神か?」

映画『Thor: Ragnarok』(マーベル・スタジオ、2017年)で、主人公のソーが妹ヘラと戦いで、自分のハンマーが手元になく、死に直面した際、亡くなった父親オーディンと話すビジョン(お告げ)を見ます:

ソー:「ヘラは強すぎる。自分のハンマーさえあれば、私は…(勝てる)」
(父)オーディン:「ソー、おまえはハンマーの遣いか?」

Figmaは、私たちのハンマーです。
確かに、かなり優れたハンマーですが…多くのデザイナーが「特別な関係」を持っています:「君はハンマーに吹っ飛ばされたのか?」(ハンマーが凄すぎる揶揄)」
しかし、結局のところ、Figmaはただの道具であり、みなさんのデザイン力を引き出すための道具に過ぎません。

Figmaは、皆さんの能力の源泉ではありません。それは、ソーにとってのムジョルニア(ハンマーの名前)が力の源ではないのと同じです。

ソーが死の淵に立たされて初めて、この啓示を得て「雷の神」として再生しました。UX業界もまた、現状では死にかけています。

そして私たちが悟るべきは、より根源的な真理です。
いかに優れたハンマーでも単なる道具に過ぎません。

私たちの本質は、自発的に行動する人々、粘り強いマクガイバー(アメリカのテレビ番組の主役、発想力で課題を克服する)、真のクリエイティブであり、オリジナルなアイデアに満ち、共感と他者を支援したいという強い欲求に突き動かされています。

Figmaのピクセルプッシュ機能やオートレイアウト機能のネスティングの表面を越えるところには、迅速な実験、創造性と独創性への枯渇しない渇望、研究に基づく堅固な基盤、技術の力への敬意、人間性への愛が根付いています。

私たちの本質は、他者を力づけることにあります。ハンマーがあろうとなかろうと。

さて、次に話を切り替えて、Figmaが最近リリースしたAI駆動型の新機能の大失敗について取り上げます。それに対する批判は——非常に誇り高く、そして恥じることなく自己賛美的に——書きました。
もちろん、それは Figmaへ(この記事を)公開書簡 という形でまとめます。

Figmaは、私たちのお気に入りの「デザインハンマー」を作り、維持している会社です。これは特定の個人やチームへの批判ではありません。Figmaだけでなく、UX業界全体に広がっているAIプロジェクトへのアプローチに対する批評です。どうか私の言っていることを個人的に受け取らないでください。私は本当に、みんながAIをうまく使えるようになる手助けをしたいと思っています。では、始めます。

親愛なるFigmaへ、

一部の人々は、”あなた(私)の「テキストプロンプトでアプリデザインを完成させる」という試み(いわゆる「Make Designs」機能)が、ユーザーのニーズや現在のAI技術の限界を十分に理解していないことから生まれた、曖昧で非効率的なリソースの浪費だ”と指摘するかもしれません。

とはいえ、個人的には、Make Designs が善意の実験であると前向きに捉えたいと思います。結局のところ、もし競合相手として全く異なるユースケースをターゲットにしているUizard(ウィザード:AIを活用したUIデザインツール)のようなスタートアップ企業を想定しているのであれば、それはUXデザイナーの役割を置き換えようとする試みと言えるでしょう。

私が見る限り、Uizardはデザイナーを雇うビジョンやリソースを欠いたコストを気にするスタートアップをターゲットにしています。(実際には、このような状況は想像以上に多く、私の20年以上の経験の中で、多くのスタートアップに「まだプロのデザイナーを雇う準備ができていない」と言い、まずはPOCを作成して資金を調達し、その後で最高のUXデザイナーを雇うべきだと伝えたことがあります。)

親愛なるFigmaよ、あなたはそれではないはずです!

あなたは、自分のビジネスがどの方向に進むべきかを知っています。デザイナーのチームは、あなたにお金を払い、デザイナーの仕事を楽にしてほしいのであって、デザイナーを置き換えるためではありません。

だからこそ、デザイナーを置き換えることに注力するのではなく、彼らが退屈で反復的な作業を効率的に処理できるよう支援することに焦点を当てるべきです。その結果、デザイナーはよりクリエイティブなデザイン業務に専念できるようになります。言い換えれば、「拡張知能」を活用することが重要です。

将来、起こり得る問題を避けるために

Figma、将来的に、あなたのミッションに反するような雑なAI機能を公開してしまう失敗を避けるために、以下をお勧めします:

  1. 置き換えではなく、拡張
    専門家をAIで置き換えるのは赤信号です。良いユースケースを調査する時間を取りましょう(以下でいくつかの調査を行っています)。AIドリブンのユースケース調査についての詳細は、私の以前の記事「AIユースケースの選び方」を参考にしてください。
  2. スクラップ精神を忘れずに
    AIのプロジェクトはサラミのようなものです。スライスが薄ければ薄いほど、結果的に美味しくなります。つまり、よく切れる包丁で容赦なく不要な部分を削り、スコープの膨張を防ぐ必要があります。私たちはデータサイエンティストに耳を傾けてしまうことが多いですが、データサイエンティストはしばしばパフォーマンスを過大に約束しまうことがあります。
    しっぽが豚を振ることのないようにしましょう(しっぽ=データサイエンティストは本来は主役でないの意)。スリムでいるための方法はこちらです:リーンでいることの重要性
  3. 倫理が重要
    様々な予測結果を評価し、それにラベリングする時間を確保しましょう。正確な予測がもたらす利益と、誤った予測が引き起こすコストを十分に理解することが重要です。
    ユースケースが限定的であり、既存の機能を置き換えるのではなく拡張知能として利用する場合、誤りの影響は比較的小さくなります。どなたでも実践できる倫理的な価値マトリックスの演習をご紹介します。:AIの正確性はクソだ。UXが取るべき対応とは。(パート1)
  4. 現代AIの能力と限界を理解する
    デザイナーは、さまざまなモデルと少なくとも1日1時間は積極的に対話を行い、何が実現可能で、何がデータサイエンスの誇張に過ぎないのかを直接理解する必要があります。AIはデータサイエンティストだけに任せておくには重要すぎる存在です。
    UXデザイナーは、ユースケースや期待される結果について鋭い質問を投げかけ、長期的なビジョンを策定し、ビジネスにおける倫理的な意思決定を確実にするために、即座にかつ継続的に関与するべきです。なぜなら、すべてのAIは本質的に偏りを持っているからです。:AIのバイアスを「拡張知能」に変革する – より良い世界のための強力なツール

代わりに焦点を当てるべき7つの”AI” for UXユースケース

Figmaへ、デザイナーを置き換えるという不運な、過剰に野心的な実験を行う代わりに、拡張知能を使って彼らの現在の痛みを解決することに焦点を当ててください。こちらが始めるための7つのユースケースです:

1. 完全なアプリケーションのデザインを置き換えようとするのをやめて、代わりに個々のページのデザインを拡張してください。

完全なアプリケーションよりも、ページの方がはるかにデザインしやすいです。プロンプトを作成して、1つのページに必要なものを正確に記述する方がはるかに簡単です。
1つのページの4〜8つのバージョンを簡単に作成できます。既存のDSMパターンとコンポーネントを使用してページを作成できます。顧客調査の電話中に、AIにユーザーセッションを聞かせ、デザインを自動的に変更させることさえできます!AI製品の調査手法については、こちらをご覧ください。AIとUXリサーチ

2. リアルなコンテンツを作成する

これについて考えるまでもありません。私は1日の30%以上の時間をプロトタイプ用のリアルなデータ収集に費やしており、その過程でChatGPTを活用してリアルなコンテンツを作成しています。しかし、その後、テーブルの各セルにデータを手作業でコピーしなければならず、大変な手間がかかっています。これこそ、まさに簡単に自動化できる作業です!

顧客のプロトタイプコレクションから学習し、企業のニーズに完全に適合するカスタムコンテンツを生成します。適切な形式でカスタムIDやタイムスタンプを作成する方法を習得し、IPアドレス、URL、eコマースのサムネイル、架空の人物のポートレートなど、業界で広く使用されるコンテンツについて深く理解します。プロンプトを待たずに、テーブルヘッダーを活用してデフォルトでプロトタイプコンテンツを入力し、適切なソート順を自動的に構築します。

テキストプロンプトに基づいて、選択したコンテンツのバッチを柔軟に変更できる手段を提供します。例えば、「日時」というラベルが付いたテーブルの列を選択し、それを「並び替え」というヘッダー属性に基づいて動作させることが可能です。さらに、「これらの日付をすべて過去10分以内に作成されたものとして、LIFO(Last in, First Out 後入れ先出し)順でソートする」といったプロンプトを入力できるようにします。

3. ビジュアルムードボードとスキンページを作成する

ビジュアルムードボードでは、テキストだけに頼るのをやめましょう。それだけに依存するのは非効率的です。あなたはビジュアルデザインツールなのですから、その特性を最大限に活かしてください。多くの画像とテキストを組み合わせて、AIが生成したムードボードを作成できるようにしましょう。

その後、生成されたアイデアを基に、数ページ分のスキンを再設定した6〜8個のバージョンを提供してください。「もっと暖かく」「もっと紫に」「もっとグラデーションを」などの簡単なテキストプロンプトや画像を追加して、結果をカスタマイズできるようにするのです。

さらに、出力されたビジュアル要素の中から気に入った部分を選び、改善点を指摘できる機能を提供してください。これには新しいインタラクションデザインが必要になる可能性がありますが、あなた(Figma)には創造性を発揮する絶好の機会があります。最も効果的なアプローチは、テキストとビジュアルを組み合わせることです。あなた(Figma)は、その両方を巧みに活用できるユニークなポジションにいるのですから、その強みを最大限に引き出してください。

4.直接React コンポーネントを書く

デザインとReactのコードの間に、直接的で明確なつながりを提供すべきです。最近「Open Letter to Junior Designers」で書いたように、「コードは語り、絵は消え去る(Code talks and pictures walk)」のです。絵はコードに落とし込むまで、ただのくだらないものです。AIがあれば、この絵からコードへの接続は当然のことでしょう。

私のアドバイスですか?

オートレイアウトで遊ぶのはやめて、代わりにReact Flexboxレイアウトに移行してください。UXPinの方がFigmaよりも適当にやってくれます。あなたが注意を払うべきことかもしれませんし、あるいは、そうではないかもしれません。

 5. DSMの混乱を修正する

DSM(Design System Management = デザインシステム管理)についてですが、Figmaの修正も必要です!現実と一致しないDSMコンポーネントや、コンポーネントと一致しない現実が問題です。デザイナーが以前のデザインパターンを無視して独自のコンポーネントを作成し、ランダムなフォントや色を使用している状況が見受けられます。まるで猫と犬、サメとハムスターが一緒に生活しているような混乱です。これらすべてを整理し、修正する必要があります。

少なくとも、ブラインドスポットインジケーター(死角を表示する)としての役割を果たすことが重要です。具体的には、設計者に注意を促し、設計リーダーに対して、一般の設計者が誤った判断をしようとしている可能性を知らせることです。

さらに理想的には、ジュニアUXデザイナーに対し、AIによってコーディングされたReactベースのコンポーネントを活用してデザインを改善する方法を指導することが挙げられます。

DSMコンポーネントが「本物」(すなわち「コードベース」)である場合、デザイナーが不適切なデザインを作成するリスクを軽減でき、開発者が悪いデザインに合わせて全体を再コーディングする必要がなくなり、プロジェクトの混乱を防ぐことが可能となります。

6. 実現可能なアクセシビリティソリューションを作成する。

ニールセンが力強く述べたように、アクセシビリティは依然として課題が多く、AIがその解決の鍵となる最良の希望です。アクセシビリティテストのプロセスをAIで自動化することを検討してください。

さらに、現在のDSMコンポーネントを、視覚障害、大きなテキスト、コントラストの向上、認知機能の低下など、特定のアクセシビリティの課題に対応できるよう変換する機能を構築することが重要です。

AIがコードを生成することで、単一のUIに縛られる必要がなくなり、すべてのUIをユーザーのニーズに応じて柔軟にカスタマイズすることが可能になります。この変革は、すべての人々にとってより包括的で調和の取れた未来を切り開く第一歩となるでしょう。この絶好の機会をぜひ活かしてください。

7. テーブルの問題を解決する

テーブルの質が課題となっています。多くの人が独自のものを作成していますが、残念ながらその多くは期待に応えるものではありません。同様に、簡易形式のフォームについても同様の問題が見られます。これらは必須ではなく、ここで説明した方法を活用することで簡単に解決可能です。: Getting Ready for AI-pocalypse: Short-Hand UX Design Notation as AI Prompt.

ChatGPTはすでに素晴らしい成果を上げていますので、以下をご覧ください。カスタムDSMコンポーネント(ソート機能付きヘッダーやレンダラー付きセルなど)を追加し、それをReactのテーブルコードに直接統合するだけで済みます。私たちはFigmaを大いに評価していますが、このような機能が既に市場に存在しているため、デザイナーが再びテーブルのセルを1つずつ手作業で組み立てる必要はありません。

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最後に

上記の改善により、デザイナーは本来の業務に専念できる環境が整うでしょう。単なる高度なピクセル操作の担い手ではなく、デザイナーは再びユーザーや関係者との対話を深め、ユースケースを的確に把握し、技術の進歩を活用してユーザー満足度の向上、長期的なロイヤリティの構築、さらには企業の収益向上に寄与するための時間を確保できるようになります。

Uizardのように、デザイナーを置き換えようとする発想は控えてください。

拡張知能を活用し、効率性と生産性をさらに向上させながら、堅牢なコードベースを備えたReact DSMを通じてUI開発者との協力関係を強化しましょう。

テーブル作成のような単調で反復的な作業は機械に任せ、人間的なつながりや共感を求められる創造的なタスクはデザイナーに委ねることで、より付加価値の高い成果を生み出せます。

あるいは、そうしなくてもいいでしょう。この5年間で消滅した最後のデザインツールにはならないでしょう。InVisionもまた、全く揺るぎないと思われていました。そうなるまでは

  AIの85%は失敗する

フォーブス(Forbes)誌によれば、AIプロジェクトの85%が失敗に終わるとされています。Figmaの「テキストプロンプトによるアプリデザイン完成」もまた、人類が新たな「ロボット支配者」と共存し、協働する術を模索する中で生じた最新の試行錯誤の一例に過ぎません。

次のAIプロジェクトを失敗させないためには、まず以下の3つのことから始めてください。

  1. デザイナーとして何ができるか、何ができないかを定義するために、Figmaのようなツールに頼るのはやめましょう。
    現在のUXツールの状況は、UXコミュニティ全体に蔓延している明瞭さの欠如、ソートリーダーシップの欠如、大衆の混乱、そしてこの上ない恐怖を反映しています。
    覚えておいてください、ツールはあなたではなく、あなたもツールではありません。
    本質的に自分が何者であるかを理解するのに早く立ち返るほど、事態は好転します。もしあなたが厳しいお尻をしていて、蹴飛ばされるのを切実に必要としているなら、あなたのために書いた記事があります:「若手デザイナーへの公開書簡」。
  2. AI時代におけるUXの成功を支える実践的なテクニックについて執筆に注力しています。
    また、ダーリアと共に、新しい「AIノーマル」の時代で成功を収めるための書籍を間もなく出版予定です。(出版済み)

日本でUXデザインのためのAI活用実践講座が開催されます

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この記事は、Figmaについての記事でしたが、どのプロダクトでもこのような同じ間違いをしてしまうことがあります。故に85%のプロダクトの失敗が生まれていると言っても過言ではありません。

AIの活用は単なる人の置き換えだけではありません。作業効率や現在の作業を効率化させるだけでは、上手にAIを活用することはできません。

11月15日(土)にUX DAYS TOKYOで開催される、実践的な”AI for UX”の1日ワークショップにぜひご参加ください。

ワークショップで学べること

成功に必要なリーンなAI for UXの手法が学べます。
適切なユースケースの選び方、AIプロダクトのストーリーボードの作成、デジタルツインとビジョンプロトタイプの作成、価値観マトリックスを適用してAIに人間の価値観で考えさせる方法、ユーザーを中心に据えながらAIモデルの要件と利用可能なトレーニングデータをバランスさせ、迅速にデザインを繰り返す方法などをここでしか学べない内容ばかりです。

このワークショップは、過去にボルダー、ローゼンフェルド・メディアNY、コペンハーゲン、リスボンで開催された数十のワークショップと同様に、満席になることが予想されますので、早めにチケットを入手してください。https://uxforai.uxdaystokyo.com/




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UX DAYS TOKYO (代表) 見た目のデザインだけでなく、本質的な解決をするためにはコンサルティングが必要だと感じ、本格的なUXを学ぶため”NNG”に通い日本人としてニールセンノーマンの資格を取得。 業績が上がる実装をモットーにクライアントから喜ばれる仕事をしています。

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