あなたは「UX」をわかりやすく説明できますか?
突然ですが、クライアントや上司から
「この画面のUXを評価してもらえませんか?」 「UXの視点で課題を挙げてほしい」 |
と依頼された場面を想像してみてください。
あなたは、相手が納得するように、UXを端的に、そして分かりやすく説明した上で答えることはできるでしょうか?
「…かな?と思います」「…ですかね?」
といった歯切れの悪い回答になってしまった経験はありませんか?UXが重要だと分かっていても、いざ自分の言葉で説明するとなると、意外と難しいものです。

この記事では、そんなあなたのために、”世界一わかりやすく”UXを解説していきます。
もし、まだご自身の考えをまとめていない方は、ぜひ一度、自分の言葉で「UXとは何か」をアウトプットしてみてください。以下のフォームであなたの考えを教えていただくと、この記事の最後で答え合わせをする際に、「後知恵バイアス(答えを知ってから、自分は元々知っていたかのように錯覚すること)」に陥るのを防ぎ、ご自身の理解度をはっきりと認識することができます。
▼あなたの考える「UX」を教えてください
UXとは?構成する3つの要素を理解しよう
それでは、早速UXについて学んでいきましょう。
動画で学ぶUXの基礎
こちらの動画では、UXとUIの違いをテーマに、UXの本質について非常に分かりやすく解説されています。この記事は、この動画の内容を基に構成しています。
動画で解説されている通り、優れたUXは、単に「使いやすい」や「見た目が良い」だけでは成立しません。UXは、主に以下の3つの要素が掛け合わさって構成されています。
UX = UI + コンテンツ + コンテキスト
どれか一つでも欠けてしまうと、ユーザーの体験は一気に損なわれてしまいます。一つずつ見ていきましょう。
要素①:UI(ユーザーインターフェース)
UIとは「User Interface」の略で、ユーザーがプロダクトやサービスに触れる「接点」を指します。例えば、Webサイトのボタンの配置、文字のフォントや大きさ、アプリの操作方法などがUIにあたります。ポイントは、画面やシステムに限らず、ユーザーが目的を達成するまでのプロセスを、いかにスムーズで快適なものにするか、という視点が重要です。
動画では、ジャムの瓶の「蓋の開けやすさ」がUIの例として挙げられています。どんなに美味しいジャムでも、蓋が固くて開けられなければ、食べるという目的を達成できませんよね。
要素②:コンテンツ
コンテンツとは、ユーザーがそのプロダクトやサービスを通じて得たいと望んでいた「中身そのもの」です。
動画の例で言えば、「ジャムの味」がコンテンツにあたります。いくら瓶の蓋がスムーズに開けられても(UIが良くても)、肝心のジャムが美味しくなければ、ユーザーは「良い体験だった」と感じることはできません。美味しくないジャムは「悪いコンテンツ」の典型例です。
要素③:コンテキスト
コンテキストとは、ユーザーがそのプロダクトやサービスを利用する際の「状況」や「背景」のことです。時間、場所、ユーザーの感情、利用に至った経緯など、様々な要因が含まれます。
例え「美味しいジャム」であっても、毎日連続で食べていると飽きてしまいます。
このように、優れたUXを提供するためには、UI、コンテンツ、コンテキストの3つの要素を常に意識し、それらを高いレベルで満たす必要があるのです。
身近なプロダクト・サービスで自分なりにUXを説明してみよう
ここまで読んで、UXの基本的な考え方をご理解いただけたでしょうか?
しかし、本当に「理解した」と言えるのは、自分の言葉で説明できるようになった時です。ぜひ、あなたにとって身近なサービスを一つ思い浮かべて、そのサービスのUXを「UI」「コンテンツ」「コンテキスト」の3つの要素に分解して考えてみてください。
例えば…
- よく利用するカフェ
- 毎日使っている通勤・通学アプリ
- お気に入りのファッション通販サイト
ジャム以外の例で考えてみることで、より一層理解が深まるはずです。
他の参加者と比較してみよう
以下に参加者の方々が、それぞれ自分なりにUXを説明したスライドを紹介します。
ぜひ、ご自身の考えと、他の参加者の方々の考えを比較してみてください。同じテーマでも、人によって様々な視点や表現があることに気づくはずです。他者の視点を取り入れることで、あなたのUXに対する理解は、さらに立体的で深いものになるでしょう。
西山さん
中山さん
長谷部さん
高橋
次のテーマにチャレンジ!
UX基礎講座①〜UXとUIの違い〜はいかがでしたか?今までなんとなくで理解していたことがはっきりと言葉にして伝えられる実感を得れたのではないでしょうか?
基礎講座は全部で6回!。全ての内容を自分の言葉として説明できるようになれば、現場でのUX導入がスムーズになるかもしれません!
次のテーマは「なぜUXデザインにカスタマージャーニーマップを使うのか?」です。よろしければ引き続き腕試しに挑戦してください!