UXにおいてUIはとても重要です。
なにか操作をするときに「どうしたらよいのだろう…?」とユーザーが悩んでしまうUIでは、不本意なミスやストレスを与えてしまい、良いUXを生み出すことはできません。
人の思考には2つのシステムがある
心理学・行動経済学の分野では、「思考には早い思考と遅い思考の2つのモードがある」という理論があります。
システム1:考えなくても分かるはやい思考
この写真を見た時に「泣いている赤ちゃん」ということが無意識的に判断することができると思います。こうした早く自動的に行われる思考が「システム1」です。
システム2:考えないと分からない遅い思考
こちらの計算をしようとすると、脳内で筆算を考えるなど、少々時間がかかると思います。こうした遅く、頭を使う思考が「システム2」です。
システム1で処理できるわかりやすいUIを作ろう
早く直感的なシステム1と、遅く頭を使うシステム2。UIで考えれば、わかりやすく直感的なシステム1で処理できるUIが良いUIと言えます。
考えさせられる悪いUI例
ユーザーニーズに合っていないボタン
こちらはとある銀行のスマホアプリです。ワンタイムパスワードの利用登録後に表示される画面ですが、登録直後に再登録をするユーザーはほとんどいないにも関わらず、再登録への導線がメインになっています。無意識に「OK」を押してしまい、ユーザーが迷ってしまう可能性があります。
向きを考えていないUI
こちらはとある道路の廃道のお知らせです。右上に現在地とありますが、ユーザーの向きとあっていないので、直感的にどこが廃道になるのかが直感的にはわかりません。
設計する際に、看板をみるユーザーはどのような状況にいるのかを考慮して、向きをユーザーの見る方向に合わせるだけでも理解しやすくなります。
UIデザインはWebサイトなどのデジタルだけのものではありません。この事例のようなリアルでの表記は、事故の原因にもなりかねないので、特に注意が必要です。
ユーザーのコンテキストやメンタルモデルを考えて設計しよう
悩ませないUIを設計するためには、ユーザーのコンテキストやメンタルモデルを考慮することが重要です。また設計後も検証・テストを怠らず、改善をしていくことで良いUIを作ることができます。