キャリアパスを見つめ直すワークショップへの参加
UX DAYS TOKYOで開催されたワークショップ「未来の自己探求:ビジュアルフレームワークの活用」に参加しました。スピーカーのジェイソンさんは、Uber、Lloyds Bank、HSBC、UBS、NHS(英国保険省)、家電大手のSharkNinja、Pearson、英国最大スーパーTesco、戦略コンサルティングファームBCGなどでも研修やコンサルをされている方です。
参加前は、UXデザイナーのスキルである、リサーチやカスタマージャーニーマップ(CJM)の作成といった工程を熟し、それらをどのように進んでいくのかがわかるものだと考えていました。
しかし、このワークショップではUXデザイナーに限らず、自分の仕事としてのキャリアパスを見つめ直すことが求められました。つまり、UXデザインのスキルセットを整理する場だと思っていましたが、実際には「自分を知ること」の重要性に気づかされました。
自分自身を見つめる体験
ワークショップでは、事前に資料を日本語に翻訳するなどのサポートをしてくれた人事部門の方々も参加していました。フレームワークの内容を翻訳した際には「何か新しい発見があったか」と尋ねたところ、「使われているツール自体は一般的なもので、特に目新しいものではない」という答えが返ってきました。しかし、実際にワークショップに参加すると、これまでの自分のキャリアについて深く考えてこなかったことに気づかされた。と言っていました。
目的意識が希薄なまま仕事をしていた自分に気がついた
学生時代、私は特に明確な目標もなく、従姉妹が進学した学校に何となく進みました。目的意識がなかったため、学ぶことに楽しさを見出せませんでした。しかし、社会人になりデザインに興味を持ち、特にウェブデザインの分野に惹かれました。未知の世界を学ぶことが楽しく、独学や専門学校で知識を深めていきました。その過程でUX/UIに出会い、人々の課題を解決することに自然と関心を持つようになりました。
しかし、自分のキャリアに対する明確なミッションが言葉だけで、自分の中で落とし込めていなかったのです。このワークショップでは、自分の活動や仕事が社会にどのような影響を与えているのかを考える機会が与えられました。
フレームワークを通じた自己理解

ワークショップでは、フレームワークに自分の考えを書き込む作業を行いました。最初は思い浮かばず、書き込みが進まない人も多くいました。私自身も、社会的な関わりを考える際に表面的な答えしか出せず、深く掘り下げることができていないことを痛感しました。

リフレッシュを兼ねて公園での議論も行い、参加者同士でお互いの考えを深める機会を得ました。こうした対話の中で、ただ言葉で理解するのではなく、実際に自分の考えを整理し、具体的に行動に移すことの大切さを実感しました。
ワークショップ後の復習会で得た学び

ワークショップ終了後、参加者同士で復習会を行いました。その中で「何も書けなかった」と話す人がいたのが印象的でした。なぜ書けなかったのかを議論するうちに、他の参加者の仕事に対する姿勢や取り組み方が見えてきました。
ちょうどその頃、デザイナーの森英恵さんが亡くなる直前まで仕事を続けていたという話を耳にしました。この出来事を通じて、ワークショップで紹介された「YARIGAI(やりがい)」についてより深く考えるようになりました。自分の仕事にやりがいを見出すことができれば、人生そのものがより豊かになるのだと気づかされたのです。
UXデザイナーとしての主体性
ワークショップを通じて、UXデザイナーはまず自分のキャリアを見直す必要があると再認識しました。自分自身のやりがい(YARIGAI)を見つけられなければ、企業やチームをリードすること、EX設計は難しいと実感しました。
このワークショップを受講することで、仕事に対する解釈を深めることで、主体性を持つことができると感じることができました。これは、スクラムの価値観や『7つの習慣』の「主体性」が養うと感じることができました。
チームメンバー全員が共通の意識を持たなければ、どれほど素晴らしいミッションを掲げても、それは単なる「絵に描いた餅」になってしまいます。

UXデザイナーは他者の心理を理解する職業ですが、そのためにはまず自分自身を理解しなければならないという気づきを得ました。ワークショップの最後には、7つの習慣にも出てくる瓶の話がありました。自分の時間は有限です。あれもこれもやれるほど人生は長くないことにも気が付きました。
今回のワークショップで得た学びを活かし、これからのキャリアを主体的に築いていきたいと強く思いました。
*スクラムは、アジャイル開発の手法のひとつで、経験主義、自己組織化、継続的な改善を基本としています。スクラムチームの行動指針となる価値基準や、チームを効果的に運営するための原則、役割などが定められています。