コンテンツインベントリは管理ツールではなく、ユーザーに届けるためのガイド

UX DAYS TOKYOスタッフの高橋です。オウンドメディアが流行って、だいぶ経ちます。コンテンツストラテジーの中には、コンテンツインベントリを使って効率よく記事を出していこうという考え方があります。

コンテンツインベントリについて検索してみると、Webサイトのコンテンツ制作コストを計算する方法や「What Is A Content Marketing Blogging Inventory」では、計画的に記事を配信するための手段として利用することが書かれています。もちろん、管理することも重要ではありますが、その前に大切な「誰に」「どの情報を提供すべきか」が抜けています。

「在庫整理」で必要なコンテンツを決める

インベントリは在庫を意味します。コンテンツインベントリは、自分たちが持っているコンテンツ(提供情報や制作リソースを含む)を棚卸して配信管理をすることです。必要なカテゴリやコンテンツを定義し、いつ、どのくらいのコストで配信するか見える化して、戦略的・計画的にコンテンツを提供することができます。

そのため、配信記事をスプレッドシートでリスト化し、キーワード・カテゴリとコストから優先順位や公開日を定めて、配信の予実管理するツールとして使われることが多いようです。

管理ツールとしてのコンテンツインベントリ例
管理ツールとしてのコンテンツインベントリ例

ネットの情報でやり方をなぞるだけでは危険

コンテンツインベントリに限らず、インターネットで調べると、ツールやフレームワークの「手法・やり方」が主に紹介されています。紹介されている手法をなぞるだけだと、大前提にある「読み手に何を伝えるか?」という目的が抜け落ちてしまいます。

重要なのはユーザー視点です。ネット上のどの記事にも、コンテンツインベントリの工程にユーザーを見ているプロセスはありません。おそらく、わたしも独学でコンテンツインベントリを行ったら、記事で紹介されているように類似するものでカテゴリ化し、ユーザーを考えずにコンテンツを決めていたでしょう。UX DAYS TOKYOで勉強していたから、ユーザー視点がない問題に気づくことができました。

ユーザーのインサイトに合わせたコンテンツづくり

UX DAYS TOKYO内で行ったコンテンツインベントリでは、ユーザー(読者)が気になるコンテンツを考えるところからスタートしました。ペルソナを数人作り、状況(コンテキスト)や発言しそうな言葉から思考を考えました。

そして、何が刺さるコンテンツかを決定するために、インサイトである「本音」を深堀りしました。本音を考えることで、思わず見てしまうワード・刺さる言葉からカテゴリや記事のコンテンツを考えて設計を進めることができます。

例えば、UX初心者でデザイナーの松本梨衣さんというペルソナは、最近UX設計を踏まえたデザインの仕事が来ることが多く不安を抱えています。

デザイナーのペルソナ
実際に作成したデザイナーペルソナの松本梨衣さん

UXを本気で学ぶという思考ではなく、「最低限、プロとして恥を書きたくない」という本音を持っています。そんな松本さんが思わず見てしまうのは、「知らないと恥をかくデザインルール」というコンテンツではないか?と考えました。

ペルソナの思考と刺さる言葉を深堀る
ペルソナの思考と刺さる言葉を深堀る

どんな手法を使うにしてもユーザー視点!

計画的にコンテンツを配信していく事は、ユーザーの信頼を得るために重要です。小説やマンガで言えば、内容が続いて連載になっているからこそ、読み進めたくなるので、コンテンツも、ストーリーにそって計画立てられると、ファンがつくようになります。

結果的に、いつ、誰が、どのような記事を出すのか、という計画が必要になりますが、それは読み手のことを考えている前提での事になります。

ツールやフレームワークを使うことが悪ではありません。ユーザー視点がないまま手法だけをなぞってしまうと、意味のないものになってしまったり、間違った方向に進んでしまいます。

ツールの使い方だけでなく、現場にいると、ユーザー視点が欠けてしまうことがあります。UXを行うには、どこまでもユーザー視点を貫けるかなので、心がけていきたいです!

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YuyaTakahashi

BtoB人事業務アプリのコンサルタント→エンジニア→BtoCのWebディレクターを経て、再度BtoB業務アプリとなる物流プラットフォームのUIUXに挑戦。オンライン/オフライン双方でのBtoBUXを改善すべく奮闘中。