2023年3月31日〜4月2日までUX DAYS TOKYOの本編を開催することができました。
2020年の開催が延期になり4年ぶりの開催となり、みなさまには首を長くお待ちいただきました。コロナの影響で席数に余裕をもたせていたのですが、それでもカンファレンスには300名ほど、ワークショップにも200名ほどの方にご参加いただきました。ありがとうございます。
そして何より、学びへの喜びの声をいただいて嬉しく感じています。
Twitterを見ても、「いい話をたくさん聞けた。」「最高のインプット」などの声。また、リアルでも「来年も参加します。」の言葉をいただきました。
私においては「ブログ読んでいます!」「動画見ています。」などの言葉をかけてもらえて涙が出そうでした。そして、やる気が出ている次第です。やはりリアルはいいですね!お顔を見て声をいただくのは本当に伝わります。
企業様によっては、オンラインで2年以上一緒に仕事はしているけど「はじめまして。」と、UX DAYS TOKYO 2023 ではじめてリアルで会ったという方もいらっしゃたり、なんだかとっても嬉しかったです。チームの士気をあげるにもリアルであることの大切さを感じました。
UXは視点と思考で出来が異なり、学びの姿勢も思考次第
UX DAYS では、「UXには”視点と思考が大切”」ということを伝えています。そんなことから、スピーカーの思考を学んでいただきたくUX DAYS TOKYO 2023のテーマを「思考」にしました。
思考が変われば、プロダクトも変わる! ロシアは鉛筆を使った
私、大本は開会の挨拶をさせていただきました。そこで、私達の開発現場でも起こりがちな失敗例として、NASAでの開発を例にマインドセットの重要性を紹介させていただきました。
それは、NASAでは重力がない状態でも使えるボールペンの開発に多額の費用と時間をかけたけれど、ロシアは鉛筆を使ったというものです。これに似たことは残念ながら開発現場でも起こっています。
例えば、提供しているプロダクトやソリューションサービスを使うために、他に最適解があっても当たり前のようにサービスを利用することを前提で動く案件、完璧を目指し過ぎて何の解決もできないまま時だけが流れてしまう案件、このようなことはないでしょうか。
「足かせさえなければ、僕だって、私だって。」「そんなアイディアくらいできるよ。」と、結果を聞けば思ってしまうけど、実際にはそのこと(問題)にさえ気がついていないこともあります。
UXがビジネスにおいて重要な要素になっているからこそ、どのUXerにもプロダクトを成功させるための思考の重要性を理解してもらいたいと考えています。
みんなでカンファンレスに参加するということ
数年前、1つの企業から多くの方に参加してもらう理由をAndy氏から聞いて記事にしました。その甲斐あってか、日本でもチームで参加される企業が増え、カンファレンスの価値の理解が広まったのだと感じています。
そして、このたび、UX DAYS TOKYO 2023に3名で参加され、ブログでもご紹介いただきました。いろいろな学びがあったようで、フォンツ氏の言葉で「(気を使っていわなかったけど)思ったことを言おう」ベン氏の言葉で「自分視点だったけど、組織視点大切!=伝わらなきゃ意味ない」マーク氏の言葉で「とにかくやる!」など、スピーカーの言葉で気付きやマインドチェンジしたこと、やる気が出たことが記事から伝わりました。
記事を読むとチャットで同じ時間に議論をしながら理解を深めたのはAndy氏の話にもあるように、記憶に留まりやすくなり、素晴らしいことです。
新たに感じたチームで参加する意義
リアルでの学びは、スピーカーから熱量のある言葉を直接聞くことや、多くの人が真剣に聞いている姿、頭を縦に降ってうなずいている参加者を見ることで、自分自身もより真剣に聞くことができると感じました。
私はヨガをやっているのですが、上手なポージングをする人が隣にいると影響を受け、より真剣に取り組めることがあります。人は周りの雰囲気から影響を受けることが多いということを再認識しました。
また、チームで参加することで、認識が違うことが露呈することもありますが、カンファレンスに参加したことで思考の違いを知ることができ、一致団結するためにチェックイベントにもなり得ることにも気が付きました。
カンファレンスの情報や内容だけを理解しても、その場にいたような共感や感覚は得られません。リアルな勉強は、感じることができ、組織が一体となりやすくなるのです。
学んだことをすぐに共有し実践しているチームは経験が豊富になり成長も早い
来年の「UX DAYS TOKYO 2024」でも、ビジネスマン、マーケター、CX部門、デザイナー、エンジニア、PM、起業家など、多くの方々にチームで参加いただけるよう、努力していきたいと思っています。特に、上位の立場にある方々は、時間を確保することが難しいかもしれませんが、世界で何が話題になっているかを知ることは、組織にとって重要な視点を持つために必要なことだと考えています。
「石の上にも三年」と言いますが、組織体制を整えることや学ぶことには、それなりに時間がかかるものです。そこで、チームの協力と思考を団結させ、今すぐ実践できることから始めていただきたいと考えています。マーク氏が紹介した「ジャーニーマップを活用してサービスデザインを組織に取り込むための12の戒め」の中の戒律2でも、このようなことが述べられています。
最初のドラフトを必ず作ること、そしてそれを文化に組み込む。
マーク・スティックドーン「サービスデザインの12の戒め」より
とにかくやってみること、とにかくアイデアを出すこと。
初めは馬鹿げたアイデアでも、みんなで共有して、それを進化させていくことが大切。
そうすることで、失敗やミスも問題ないという企業文化を築くことができます。
学んだことをすぐに共有し実践しているチームは経験が豊富になり成長も早いです。