UXとは?

UX

UXはユーザー体験という意味でしかない

WikiによるUXの解説(2017年9月に更新されいるよう)

UXは、ユーザーエクスペリエンス(UXと略記されることが多い)は、ISO 9241-210において「製品、システム、サービスを使用した、および/または、使用を予期したことに起因する人の知覚(認知)や反応」と定義されており、ユーザーがある製品やシステムを使ったときに得られる経験や満足など全体を指す用語である。

と解説されています。

UX(User experience)直訳すると「ユーザー体験」です。

この言葉は現場でも定義が曖昧になっている事が多くあるようです。

解釈として、「ユーザー経験」、「UIを良くして使いやすくすること」、「おもてなしの心を持つこと」などがあり、ユーザーは多数存在し、個々の感想でしかない。と解釈されている方もいるようです。

実際、答えのない世界ではあるため、ワークショップでは講師の見本を見せてほしいという声に答えられない場合もあります。もちろん、エクスパートレビューもあり、いくつかの考え方を示唆することはできますが、答えはユーザーでしかないのでエキスパートレビューも仮説にしか過ぎません。ワークショップで勉強すべき内容は、その仮説の立て方であり、答えを出すことではありません。

また、先ほどの「ユーザーの体験は人それぞれだから。」と結論付けてしまうのは、何のためにUXデザインを実装するのかの思考を止めてしまう危険性があります。

UXという言葉の解釈が曖昧で、解釈がいくつも出てしまうのは、体験という言葉が理解しにくいという理由かも知れません。しかし、UXはユーザー体験でしかありません。そして、その”体験”を構築するのに重要ながコンテキストと言えます。

体験で重要なコンテキスト

コンテキストという言葉もまた日本ではわかりにくいものになっています。
日本語では「文脈」と訳されることが多い言葉ですが、私達が講座で紹介する時には「環境、状況、状態」と解説しています。

Googleでは、ユーザーのコンテキストを重要視したサービスが計画されたり実装されたりしています。既に使われれるいる方も多いinboxGoogle now
そして、Google Assistantや2016年暮れに発売予定のGoogle Homeもユーザーのコンテキストを把握したサービスです。

このようにUXデザインではコンテキストが重要です。

UX【ユーザー体験】の解釈、定義

サービスやプロダクトの企画、開発をする方々にとってUXを共通認識させることはとても重要です。

開発者がUXデザインする時の定義として、UX(ユーザー体験)は「ユーザーのタスク+コンテキスト」と解釈すると理解しやすいでしょう。

UX(ユーザー体験)=「ユーザーのタスク+コンテキスト」

ユーザーは何かしらの要求があり、その要求のためにタスク(目的)をクリアします。タスクをクリアする状況を踏まえてサービスやデザインを設計することがUXデザインと言えます。

UXデザインに必要な要素

UXデザインには必要な道具がたくさんあります。その中にシナリオ作成やストーリーボードがあります。ストーリーボードは、ユーザーが経験するストーリーをマンガで表現します。
スクリーンショット 2016-06-30 17.28.38
使う手順は以下のようになります。

ストーリーボードの制作手順

まず、ユーザーがそれらのサービスやプロダクトを利用するお話を作成します。そして、脚本を作成してストリーボードにしていきます。必ずしも全ての工程を行う必要はありませんが、工程を理解しておくことで、いきなりストーリーボードを利用できない方には、段階的に実装していくことができます。

ストーリーボードを(描き起こすうちに)行うことで、「あ!」と発見する場合も多くあるので、発見のためにもストーリーボードまで実行するのがオススメです。

ストーリーボードを作るまでの流れ

  1. シナリオ・ストーリー(おはなし)
  2. スクリプト(脚本)
  3. ストーリーボード(漫画、ビジュアル)

シナリオやストーリーは、”おはなし”です。

桃太郎を例に理解を深める

物語「桃太郎」を例に紹介します。

”おはなし”

”おはなし”では「おばあさんは洗濯をしに川に行き、大きな桃を見つけ拾って帰りました」という内容だけになります。

スクリプト(脚本)

”スクリプト(脚本)”では、主人公のセリフ(感情)が含まれます。
例:「おばあさんは”こんな大きな桃は見たことないわ!!お爺さんに見せてあげよう”と拾い上げました」などの言葉が入ります。

ストーリーボード

”ストーリーボード”では漫画なので、どのような川なのか、桃の大きさなどもわかります。

一貫して必要な要素

UXデザインを行う上で、一貫して必要なことは先ほど紹介した「ユーザーの目的(タスク)と状況(コンテキスト)」です。
単純にシナリオを考えてストリーボードを作っても漫画でしかありません。

1)「状況が解るビジュアル」、2)「タスクをクリアするためのビジュアル」を入ることでストリーボードの意味をなします。

上記の桃太郎のシナリオ、ストーリーにもコンテキストを追加すると違った情景が浮かんでくると思います。

UX設計&デザイン

Webサイト、デジタルを通したサービスにはUXが重要で、UX設計、デザインを行うことによってユーザーニーズを引き出すこともできるため、UXで利用する道具は利用すべきです。

仮に、利用しないで成功できたとしてもそれは単純にユーザーをサーチできる能力があり成功しただけに過ぎません。何のリサーチもせず、仮説も立てずに毎回成功することは極稀なことであり、できる人物は稀少です。

特に受託で構築するデザインやサービスは、自分がユーザーである場合とそうでない場合があり、自分がユーザーとして感じることができないケースも出てきます。そんな時には、UX設計&デザインの手段を取らざるを得ないでしょう。逆を言えば、正しいUX設計&デザインをすることは、成功に近づける手段と言えます。

真のユーザーニーズ

UXはユーザーニーズを知るための1つの手段にしか過ぎません。UXの手段であるユーザーインタビューや調査もバイアスがかかる場合もあり、真のユーザーニーズとは異なる場合があります。

アップル創業者 スティーブ・ジョブズ氏が言った「顧客は自分が何が欲しいのかわかっていない」という名言にもあるように、真のニーズはユーザーから知り得るものでない場合もあります。しかしこの言葉の裏側にはジョブズ氏は、ユーザーが必要としていることを知っているという自信の現れという解釈にもとれます。

ユーザーの真のニーズが引き出せる人もまた極稀です。最近では、未来のニーズを汲みとってか、Googleのサーベイでは「魔法が使えるならば、何を必要としますか?」というものがあったりします。面白いですね。

デザインやサービスを成功に近づけるために、UXは有効です。ユーザーの声やニーズを拾うための道具を上手に使っていきたいですね!

この記事を書いた人:大本 あかね

UX DAYS TOKYO を運営してる Web Directions East.LLCの大本です。
カンファレンス運営していますが、毎年行われているUXDTは私自身も学びの場になっています。また、海外のUXカンファレンスにもいくつかいくようになりました。学んだ知識を実践し、勉強会やブログなどでフィードバックしています。UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう。