UX LONDON報告とコレカラのUXを考える:イベントレポート

7/11 (火) に開催された「海外UXイベントレポートとコレカラのUXを考える 」に参加しました。本イベントは、UX LONDON 2017の参加レポート、これからのUXについて考える勉強会です。

  • 日時:2017年7月11日(火) 19時〜21時
  • 場所:MTLcafe
  • 参加人数:約60名
  • モデレーター:菊池 崇、大本あかね

概要

UXデザイナー、ディレクター、エンジニアの方など多くの方が参加され、MTLcafeがほぼ満席となっていました。意欲的な方が多く、セッションやイベント終了時にも活発な議論が行われました。

イベントの内容は、UX DAYS TOKYO 2017の振り返りから始まり、UX LONDONの報告、これからの日本のUXはどうすべきか?といった幅広い内容で構成され、ディスカッション形式で進められました。

さらには、日本とイギリスの共通点や差などもご紹介され、今後の日本のUX、世界のUXについて参加者全員で話し合う勉強会となりました。

UX DAYS TOKYO 2017の報告


まず、今回のイベントに出席した方も数多く参加された「UX DAYS TOKYO 2017」について振り返りが行われました。

今年のテーマは「組織で作るUX」ということで、元Twitter の Cennydd Bowles 、のcxparners 社の共同創設者 Giles Colborne をはじめ、海外の著名なスピーカーから学びを得ました。また、UXデザインを現場で実践するための様々なワークショップも開催され大いに盛り上がりました。

モデレータの大本さんからは、ロンドンで食事したケニーが言うには、アニメーションのワークショップの技量は、現場で練習、実践しないと半年で学んだ技術は全部なくなってしまう、という話もありました。

何事も座学を受けただけではNGで、現場で使って練習して自分のものにしなければなりませんね。

また、オーガナイザーのアンディからは「まだまだ日本では、UXが何かわかっていないから、もっと啓蒙した方がいい」というお話もUXDTのイベント後にあったそうで、今回のイベントに参加している皆でもっとUXを会社やチームで啓蒙しなければならない、といった共通の課題についてもディスカッションが行われました。

ディスカッション:今の現場でどのようにUXを取り入れていますか?

実際にUXの活動を業務の中に取り入れているかどうか、グループごとに別れて共有したり、ディスカッションを行いました。

私が参加したチームでは、これから始めるため勉強している、実際にどのアクションから行うべきか悩んでいるなど、リアルな課題の共有がありました。ディスカッションの時間は短かったものの、そういった悩みを話しディスカッションすることに、気づきや学ぶ点があり、非常に良いなと感じました。

http://2017.uxlondon.com/

UX LONDONは、毎年行われているUXのカンファレンスで、2017年は5月24日〜26日に行われました。既に10年近く開催されているそうです。

Web業界で有名な Clearleft というWebデザイン会社が主催しています。創設者の一人がUXDTのオーガナイザーのアンデイで、もう一人がこの「リチャード・ルーター」さんです。

なんと、フォントサイズをemで計算する際にわかりにくいので、62.5%で設定するということを発案した方だそうです。

39名のスピーカー、25名のワークショップが3日間で開催され、UXについて幅広いテーマのセッションが行われました。何よりも規模の大きさに驚かれさました。

最近は、アジアでも UX DAYS TOKYOだけでなく、UX Hong Kong などのカンファレンスが開催されUXに対する注目度が上がっていると思います。しかし、欧州や欧米のレベルや規模にはまだまだ敵わないなといった印象を受けました。

今年のUX LONDONのテーマは、1日目はプロダクト、2日目はサービス、3日目はデザインで行われました。

1日目はデジタルのプロダクトデザインに焦点を当て、ユーザー中心の製品をどのように考え、市場に出すべきか、これらの製品が発売されたら Leanプロセスを通じて、どのように改善していくかといった内容でした。今回のカンファレンスの中でも、日本のTOYOTAの話がでてきたそうです。

2日目には、サービスデザインがテーマでした。より多くのサービスがデジタルで提供されるにつれて、UXデザインだけでなくサービス全体をデザインする視点が必要になり、欧州では特に注目されているようです。

3日目には、UXデザインがテーマでした。ワークショップでは、UXDTのスピーカー Stephen Anderson の「ゲームデザインからUXを学ぶ」といったワークショップなど、我々の一歩先をいく様々なセッションが行われました。モデレータの2人は途中参加ということもあり、このワークショップは難しかったようです。

UXロンドンの参加者

UXの業務経験が10年以上のベテランから、最近 UX担当になった方など多様な方が参加されて、イギリスだけでなくヨーロッパ各国から集まっていたようです。なんとアジアからの参加者も多く見られ、中には日本人も何名か参加されていたそうです。

2017に人気の内容、テーマは?

今年のUXDTのワークショップでも話題となった、「JOB TO BE DONE 」が注目されていました。モデレータの菊池さんからは、元GoogleのSian Townsendのセッションを元にして、JOB TO BE DONEがどのようなものなのか、そこからどのように製品を設計することができるのか、お菓子を事例に説明していただきました。

そして、特に今年注目されていたのが、「VUI (Voice User Interface)」だったそうです。菊池さんが参加した GoogleのAbi Jonesの ワークショップでは、どのようにVUIは設計するのか、ポテトチップスのパッケージをGoogle homeに見立てて、オズの魔法使いのメソッドを活用した方法で行われたようです。

来年のUXDTでは、このVUIのセッションやワークショップも予定しているようです。非常に楽しみですね。


また、各セッションでグラレコも行われており、このセッションではUBERのUXデザイン戦略について紹介があったそうです。

日本に必要な、これからのUX

最後に菊池さんから、「ビジネスの中のUXを利用するのであれば、これからはUXのROIをデーターとして出す必要がある」という力強いメッセージをいただきました。だからこそ、私たちはデータを読み解く力を身につけ、組織を動かす必要があると感じました。

この記事を書いた人:川合 俊輔

UX デザイナーとして日本語入力、ネットリサーチ、BI におけるソフトウェア開発のデザイン業務に従事。プロトタイピングを軸に、コミュニケーション活性化に向けた研究開発も行う。

@SHUN_macher