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「チャット+AI」で崩壊するUIパターン

AI時代の「新しい会話設計」を知らないデザイナーが取り残される

この記事は Luke Wroblewski 氏による「代替チャットUIレイアウト」についての解説です。
(2025年11月10日)

最近では、ほとんどのアプリケーションに AI チャット機能が追加されつつあります。そして、AI がより高度に思考し、ツールを使いこなせるようになるほど、その機能も増えていきます。すると、多くのアプリで共通する使い勝手の問題が生まれ、私たちデザイナーは新しい解決策を考える必要が出てきます。

一見、チャットはとてもシンプルで、誰もが理解しやすい UI パターンです。しかし問題は、「相手が人ではなく AI モデルになった瞬間」に起こります。

AI が相手になると、チャットは“会話”ではなくなる

もし人同士がメッセージアプリで話しているだけなら、UI はとても単純です。
ですが、AI モデルが相手になり、そこに「思考の痕跡」や「ツール呼び出し」が大量に挟まる(いわゆるエージェント的な動作)と、チャットはもはや普通の対話ではありません。

フルスクリーンであっても、

  1. ユーザーが質問する
  2. AI が思考ログを表示する
  3. ツールを実行し、その結果を見せる
  4. 結果についての評価を述べる
  5. 別のツールを呼び出す…

という流れが続きます。

これは AI の能力を強化する一方、見た目は“内的独白(モノローグ)”に近くなり、従来の「会話型チャット」とは全く別物になります。

サイドパネルではさらに混乱する:VS Code の例

たとえば VS Code の「Augment Code」では、狭いサイドパネルに思考ログやツール呼び出しが次々と流れてきます。

AI の作業は優秀でも、その過程を細いスペースで追い続けるのは限界があります。
タスクが完了する頃には、最初の指示は遥か上に消え、ユーザーは文脈を確認するために何度もスクロールして行き来することになります。

どこまで「思考ログ」を見せるべきか?

ここでデザインチームは必ず議論します。

  • モデルの思考をどこまで見せるべきか?
  • どこまで折りたたんでよいのか?
  • 隠すと不安になるが、出しすぎても読みづらい…

アプリによって最適解は異なります。ただ、多くの場合「AI が何をしているか見えることには価値がある」ため、単純に全部隠せば良いという話でもありません。

“プロセス”と“成果”を分けられないか?

ここで重要になるのが「チャット+キャンバス」パターンです。

  • 思考ログ・ツール呼び出し(プロセス)
  • 生成物(結果)

を別の場所に置くという考え方です。

しかし実際には、
“どこからが結果か”をどの段階で判断するのか?
中間ステップはどちらに属するのか?
といった問題があり、線引きは意外に難しい設計課題です。

仮にきれいに分けられたとしても、「プロセス」と「結果」が離れすぎると文脈がつかみにくいという別の問題もあります。

新提案:2つのスクロール領域を持つレイアウト

そこで提案されているのが、左右に2つのスクロール領域を配置するレイアウトです。

  • 左列:ユーザー指示 + AI の思考ログ + ツール過程
  • 右列:AI の最終出力(結果)

AI の処理が完了すると、左側の思考ログは自動で折りたたまれ、要約だけが残ります。
右側の結果はそのまま保持され、必要に応じてスクロールできます。

これにより、

  • 結果を追いながら
  • その裏にあるプロセスを並行して参照する

という、今までにない体験が可能になります。

比較:従来のエージェント的チャット vs 新しい2ペインレイアウト

従来の ChatDB のエージェント型チャットでは、

  • 指示
  • 思考内容
  • ツール呼び出し結果
  • 最終出力
    がすべて同じ縦の流れに混在して並ぶため、かなり頻繁にスクロールが必要でした。

新しい2ペインレイアウトでは、

  • 指示&プロセス
  • 結果
    が左右に分かれるため、どちらも同時に文脈を保ちながら確認できます。

ユーザーは結果をスムーズにスクロールしながら、それを導いたプロセスを横目で把握できます。

今後の展望

この“エージェント型 UI の課題”は多くのアプリで共通しており、この新レイアウトをほかのプロダクトにも試しながら、メリットや課題をさらに検証していく予定です。

AI の進化は非常に速いため、今後も新しい UI の課題が次々と生まれていくはずです。

AI時代のUIは、いま大きく変わり始めています

その変化を「設計する側」として理解できていますか?**

AI の思考ログ/ツール呼び出し/エージェント的動作……
従来の“会話UI”では対応しきれない体験が、次々とプロダクトに入り込み始めています。

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