経験年数が長かったり勉強に力を入れている分野だと、「基礎」と聞いても初学者向けの内容だと思い「自分には関係ない」と考える人は少なくないでしょう。
自分の専門分野の基礎、と聞くと「初学者向けの内容なら今さら学ぶ必要はない」「基礎よりも早く結果の出る応用を知りたい」と思ってしまう方もいるのではないでしょうか。
しかし、プロのスポーツ選手や料理人は、普段から基礎を大切にしてトレーニングしています。
全ての動作は基礎を整えてからこそ成り立つからです。
建築でも基礎は重要視されます。
基礎の部分を作る工事では、いくつもの段階を踏み、時間をかけて土台を作っていきます。
基礎とは建物すべてを支える土台であり、その土台がしっかりしてこそ丈夫で長持ちする建物になるからです。より高く大きな建物を建てようと思えば、基礎の工事も大規模でより念入りになります。
これは、能力に置き換えても同様のことがいえます。同じ基礎といっても小さなアパートと大きなビルでは、支える建物の大きさや高さが違うため基礎も異なります。
立派なビルの基礎のほうがより堅牢であるように、一流の人材を目指したければ高い能力を支える基礎を徹底的に学んで固めることが大切になります。
基礎がないと情報に振り回されてしまう
基礎のない状態で流行や様々な情報の刺激を受けると、軸がないためブレてしまいます。
また、基礎は自分の考えの元となります。基礎がなければ自分の考えで判断することもできないため、本や記事、他人の意見を鵜呑みにしてしまい、状況に応じた対応ができないことや応用が効かないということもあるでしょう。
正しい基礎を徹底的に学べ
能力の基礎は、正しい基礎を徹底的に学ぶことで身に着けることができます。
UXの基礎ならば、マインド、UXの理解(コンテキスト)、人間の理解(心理学、社会学、行動経済学など)やファシリテーションといったチームを動かすコミュニケーションなどを分野を問わず徹底的に学びましょう。
知識量や経験年数に関係なく、基礎に立ち返って常に学び続ける姿勢でいることも重要です。自分の能力への驕りは自分の成長も止めてしまいます。
時代の移り変わりも早いため、すでに身に着けたと思っている基礎も疑ってかかり、常に基礎を更新する心構えでいることが大切です。
立派なビルのしっかりとした基盤のように、能力の基盤を整えていれば、より優れた能力や成果を得るための支えになります。
いろいろな情報に錯乱されるより、正しい基礎を徹底的に学びましょう。