ユーザビリティテスト結果のまとめ方

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ユーザビリティテストのレポートでは、社内やクライアントと問題点や評価点を確認するために重要なレポートです。テストで発見した「問題」「提案」を優先づけ、段落ごとに簡潔な説明と計測値をまとめた表・グラフィックを記載します。

データを分析

ユーザービリティテストの最後に、集計した計測値を種類ごとに整理・分析します。
集計した計測値を整理・分析する際には、あわせてテスト中のメモを注意深く見直します。被験者が直面した問題点・問題パターンと説明をくわえましょう。

データは「定量データ」と「定性データ」に分けて整理しましょう。一般的に定量データは数字であらわされるデータであり、定性データは数字ではなく、言葉など観察者や人が客観的に判断するものです。

定量データ 定性データ
データを表計算ソフトでまとめましょう。

  • タスク成功率
  • タスク所要時間
  • タスクエラー率
  • タスク満足度

人口統計学的属性(年齢・職業・地域・学歴・年収)ごとにソートすることでパターンを発見することもあります。
タスクシナリオごとに計測をまとめます。

関係するデータを保存します

  • ユーザーがクリックした箇所を記録
  • ユーザーが体験した問題
  • ユーザーのコメント・提案

その他何でも問題を簡潔に具体的に述べる。悪い例は具体性がありません。

  • 良い例:◯◯をクリックする代わりに、リサーチのテキストをクリックした。
  • 悪い例:間違ったところをクリックした。
  • 悪い例:リンクで混乱した。

深刻度をつけて問題点レポートしましょう

データを評価する際は、ウェブサイトで発見した問題を深刻度をつけてまとめます。
深刻度の高い問題として、例えば、テキストが読みづらいことで被験者が情報を探せなかったとします。この場合、テキストの可読性に起因する問題は、該当のページ以外にも発生している可能性があります。

サイトの規模が大きい場合修正のコストが大きい場合、その問題の深刻度により予算の都合や修正の優先度を決定します。

3〜4段階で深刻度を記載

例えば、下記のように深刻度を説明します。

  1. 危険:深刻度(高)即刻、修正しなければ、ユーザーはタスクを完遂できずに離脱する。
  2. 深刻:深刻度(中)沢山のユーザーがフラストレーションを感じており、問題を修正しなければ離脱が多くなる。
  3. 注意:深刻度(低)ユーザーは面倒に感じているが、シナリオを完遂できる。深刻度は高くないが修正が必要。

ユーザビリティテストのレポートフォーマット

レポートには「背景」(改善方法、テスト結果、発見、提案)「方法」・「結果」をまとめます。レポートのテンプレートを作成し自分で工夫して利用するとよいでしょう。

背景:
ウェブサイト(URL)かアプリケーション、「テスト内容」、「いつ」「どこで」。設備情報、テスト時におこなったこと(目次・テストのシナリオなど)。チームと発見した簡単な問題や取り組んでいたこと。
方法:
テストの手法も含めて、他の人がテストを再構築できるようにまとめます。どのようにテストをすすめたのか、テストのセッションの説明をします。インターフェイスのテスト方法、集計した計測値、タスクシナリオの内容。参加者の説明、参加者の背景(デモグラフィックデータ)の表。質問への答え、(年齢、職業、ネット利用歴、よく見るサイト)。ただし、参加者の名前は不要です。
テスト結果:
ファシリテーターとログ分析(ビデオ動画・クリックマップ・スクロールマップ)をふくめる。最も完遂率が高い質問と完遂率の低いタスクの質問内容。参加者のタスクの完遂比率のまとめを提供。平均成功率を提供。全ての計測に対して同様のモデル(最高値・最低値・平均・個々の参加者のデータ)を用意。
  • 個々のシナリオの完遂人数(例:シナリオA 10人中5人完遂)
  • 個々のシナリオの完遂比率(シナリオA 50%)
  • シナリオを完遂した人のなかで、シナリオ完遂までの平均時間(例120秒)
  • 満足度の結果(1〜10段階 NPS
  • 参加者のコメント、役に立つような説明の場合のみ。(主義や主張ではない)
  • 発見・提案すること:発見・提案することを、データを利用し説明(定量と定性、文章と表)

全体のリストでみつけたこと提案・問題。シナリオごとに発見した提案と問題点。

注意すること

テストの中でみつけた問題点だけでなく、評価点にもフォーカスします。何が上手くいっており、維持しなければならないのかをレポートします。

全体的に否定的なリポートではモチベーションをそいでしまいます。:知ることで上手くいくようになること、特別な状態において発見した点、関連して発見した点も、提案内容にふくめます。

重要・特別な点はビジュアルとイラストを添える

レポートを、有益な情報と興味深い場合は、ビジュアルを用いてレポートします。同時に下記事項を添えます

ビデオ・クリップ、レポートをオンラインで共有するなら、読者はテストの模様をビデオを見られます。読者は実際のテスト場に常にいるわけではなく、実際のビデオを見たり聞いたりすることは、問題点の修正の必要性を理解するのに重要です。

スクリーンショット・ビデオをレポートを閲覧している人へテストを説明する。特定の評価点部分と問題的について説明文を添付します

採用と再テスト

ユーザビリティテストは価値があり、学んだことはサイト改善に生かす必要があります。しかし、全ての提案事項を採用することはできないかもしれません。

製品を開発するのは、トレードオフの連続です。スケジュール、予算、人的リソース、そして社内の組織変革もともないます。

もし、全ての提案を飲み込むことができないのであれば、優先順位をつけ、深刻な問題から手を付ける必要があります。

公開しているサイトのユーザーのサポートを行うコストは、問題的の修正するコストより大きく。作成中のサイトのコストよりも大きいのです。

内容の一部、全部、を複製、引用、転載は必ずご連絡ください。

この記事を書いた人:菊池 聡

UX DAYS TOKYO (代表)
見た目のデザインだけでなく、本質的な解決をするためにはコンサルティングが必要だと感じ、本格的なUXを学ぶため”NNG”に通いニールセンノーマンの資格を取得。
業績が上がる実装をモットーにクライアントから喜ばれる仕事をしています。