UXデザインの最終着地の多くが、実際のデザインであるためPCやスマートフォンの画面上のWebサイトやインタラクションデザインのみにフォーカスしてしまいがちですが、実際にはそれ以外のたくさんの要素がUX(ユーザー体験)には関わっていします。
タッチポイントを考える
UXに影響するポイントを、タッチポイントと言います。タッチポイントの多くは、サービスとユーザーが触れるすべてのものを指します。
タッチポイントの例
一般的なサービスにおいて想定されるタッチポイントには以下のようなものが挙げられます。ユーザーの印象に影響を与えるすべてのタッチポイントがUXに影響します。
- TVCM、チラシ、新聞広告、パンフレット
- 販促メール、ニュースレター
- ウェブサイト、アプリ、ソフトウェア
- 電話、顧客用ホットライン、オンラインチャット
- サービスカウンター、店頭のレジ、顧客対応
- 物理的なもの、建物、道路
- 包装、梱包物
- 請求書や送り状、支払いシステム など
コンテキストを考える
タッチポイントを考えるだけでは完全なUX設計はできません。各タッチポイントでユーザーがどんなコンテキストに置かれているかを考えることも重要です。
例えば、電話というタッチポイントでも、以下のようにユーザーの状況によってコンテキストは異なります。
例)飲食店に電話があった場合
A:休日に家でのんびりと店を調べ、予約の電話をしている。
B:予約の時間過ぎているが、店の場所がわからず迷子に。
雨なので傘をさして歩きながら電話をしている。
Aのユーザーは家で落ち着いて電話をかけられていますが、Bのユーザーは傘をさして片手が塞がっている中、歩きながらの電話で行動が制限されています。また、予約の時間を過ぎており、心理的にも焦っていると考えられます。
UX設計ではユーザーに関わる事を考える必要がある
Webサイトやインタラクションデザインは、UXにおいて重要な要素ではありますが、あくまでそのうちの1つでしかありません。ユーザーがどんなものに関わる可能性があるかを、調査・設計していくことが重要です。そして、関わる部署にまたがってUXを浸透させる必要があります。
参考リンク