2020年9月に開催予定のUX DAYS TOKYO 2020に、ビジュアル・シンキングのエキスパートであるEva-Lotta Lamm氏を招聘し、ワークショップを東京でも開催することになりました。
この記事は、2016年4月にエバのブログで公開された「Making practice playful」の翻訳版です。
エバは自身のワークショップや活動にて「練習」することを重要視しています。今回の記事では練習を楽しく行う重要性と、具体的な練習方法について紹介しています。
ビジュアルシンキングの練習に関連する3部構成ミニシリーズの第2弾です。
第一弾:自分の限界を突破する!ビジュアル・シンキング練習法:第一弾
第三弾:失敗こそ正解!ビジュアル・シンキング練習法:第三弾
第一弾では練習が重要だとお伝えしました。では、どうすれば練習が習慣になっていくのでしょうか。楽しく練習を行い、最大限に活用できる方法を見ていきましょう。
子どもは遊びを通して学びます。大人は(特に仕事に対しては)真剣に取り組まなければならないと思いがちですが、クリエイティブな仕事や学習においては、「遊び」を取り入れた学習のほうが効率的に学べることがよくあります。
練習を行う際には実験することや、リスクを冒すことを受け入れます。楽しく遊びながら学ぶことで、脳や体がリラックスし、心や手が紙の上を自由に動きやすくなります。
簡単な実験をしてみましょう。
目を閉じて、あなたが幸せだった、または楽しんだ最近の出来事を思い出してください。
次に、頭を左右に振って、どれくらい動かすことができたか覚えておいてください。
次に、ストレスや怒り、現在抱えている問題など、最近の状況を思い出しながら、もう一度同じように頭を動かしてみてください。動かしやすさや範囲に違いはありますか?
やってみて違いに気づきました?
ポジティブな気持ちで、リラックスした気分でいると、私たちの心と身体はより自由に動くことができます。
なので、楽しく練習を行い、自分のやっていることが良いかどうかの判断をするより、発見したことを楽しんでください。
はじめに
私たちは先延ばし癖があるため、定期的な練習の最大のハードルは「始めること」であるといえます。
何かをやらなきゃと考える代わりに、すぐに練習を始められるように、シンプルで具体的な課題を決めてから練習を始めます。
私は何年にもわたって様々な練習テーマを設けて、それぞれ数週間ずつ試してみました。
ここからは、私が行った簡単な練習方法をいくつか紹介します。おそらくあなたも気に入ってくれるでしょう。
形から物を作る
まず、紙を一枚用意し、一本線で同じサイズの正円をいくつか描きます。その際に円と円の間は少し開けてください。
次に、円の中側と外側に何かしらの詳細を追加して、円を利用したオブジェクトや人を作成します。
最初のイラストはおそらく簡単に描けると思います。10個~12個を過ぎると新しいアイデアを思いつくのが難しくなります。紙の上に描かれた全ての円が、何かしらのイラストになるまで続けてください。
図形からイラストを描く練習は、様々な形状(正方形・長方形・三角形など)や、紙面上の図形のサイズ変更なども試してみましょう。
サイズが違うと、関連性がどうなるのか試すのも面白いです。スケッチをするとき、ほとんどの場合、快適で慣れている行動・意識の範囲に留まっています。しかし普通のサイズの形ばかりでは遊べません。
同じ紙の上でさまざまな形を混ぜて、また違った形を作成してみましょう。
また、ティーバッグやコーヒーカップのシミ、マーカーの染みなど、ランダムな形を使うのも好きです。
文字を描く
文字を描く練習をしたいけれど、落書きするための言葉が思いつかない場合。「今日の言葉」など、毎日メールマガジンを送ってくれるサイトに購読の申し込みをしましょう。届くメールに掲載されている言葉を、毎日の練習材料として使います。(オックスフォード辞書は非常に役に立ちます。)
毎日違う書体を練習したり、文字のデザインを単語の意味に合わせて描くこともできます。ついでに、多くの知らない言葉の意味を学ぶこともできます。
ランダムな楽しさ
オブジェクト・人物・文字などの基本的を学んだ後で、さらに複雑な練習をしたいと思った場合は、以下のツールを使ってみてください。
www.sketchnotesbook.com/doodlebreak(※現在リンク切れです)
ランダムな文章で生成された奇妙な状況を想像し、スケッチするのはとても楽しい挑戦です。同じ文章でも、人によって解釈が異なり、スケッチの幅が驚くほど広がります。ぜひ友達とスケッチを行い、お互いのノートを交換してみてください。