UX DAYS TOKYO(以下UXDT)でスタッフをしている、nayumiと申します。
webサービスの運営、DTPオペレーター、UIデザイナーを経て、現在BtoBのサービス会社で、グラフィック中心のデザイナー兼コーチとして活動しています。
UXDTでは絵を描くという得意分野を生かして、書籍の図解化プロジェクトなどを一部担当しています。
見よう見まねで大失敗したUX
4年前、デザイナーとしてスキルアップするために、様々なビジネス系のセミナーに参加していた時、初めて「UX」という概念を知りました。
参加したのは、カスタマージャーニーマップや、ユーザビリティテストなど、UXツールの使い方を教えるセミナーでした。新しく学んだことを業務に取り入れようと、参加された方へのインセンティブを自腹で用意して、ユーザビリティテストを行い、インタビュー内容をまとめ、チームの前で集めた情報を公開しました。
しかし、「UXってなに?何がしたいの?もういいよ」という空気になってしまい大失敗。
失敗したのは「自分の説明が下手だったからだ」「このチームはUXが理解できないんだ」と思い込み、業務に取り入れることができず、その後UXについて触れることはなくなりました。
失敗の後、何か違うヒントはないだろうかとUXDTの定期イベント「コンテキストの理解と実践」UXワークショップ」に参加し、続いて「セルフユーザービリティテスト検定講座」を受けました。「なんだかこの組織は違うかもしれないぞ」という直感の元、ただイベントに出るだけじゃ分からないと思い、そのままスタッフとしてUXDTに参加しました。
スタッフになってわかった学びの本質
UXDTは「正しいUXを日本に広める」というスローガンの元、ワークショップや勉強会などを行っています。広めるというからには、UXデザインのやり方や、ツールの使い方を教えているように聞こえますが、UXDTでは表面的な事を取り扱っていません。
UXDTが伝えているのは「視点と思考」の必要性と考え方です。人が持つ普遍的な特性や、認知心理学、行動経済学などを学ぶことで、ベストプラクティス頼みではない、応用の効くUXerのマインドを成長させることができます。
日々メンバーと学びあう中で、前述した「UXのツールを聞きかじって導入したけど失敗した」という体験の一番の原因は、自分にUXの問題を見つける視点と、改善方法を考える思考が備わってなかったからだと知りました。そして、自分の働き方を振り返ったときに、見た目や手法だけに比重が傾いていたことにも気づきました。
仕事の仕方も変わりました。以前は見た目の綺麗さや豪華さを優先していたのですが、ユーザーがどう感じるか、ユーザーの負荷が少しでも減るにはどうすればいいか、ということを考えるようになりました。
環境が人を変える
UXDTに参加して一番変化を感じているのは、自分の考え方が前向きになり行動にも反映されてきたことです。
仕事でもプライベートでも、状況に左右されず、自分の捉え方を変えて問題に接することを心がけるようになりました。
例えば、仕事でクライアントから、乱暴な言葉や雑な態度でフィードバックがあった時、以前は悲しくなり、モヤモヤして落ち込んでいましたが、今は「心をざわつかせる何かがあるようだ、それは何だろうか」と考えるようになりました。
周りのメンバーは勉強熱心で、常に前進する姿勢の人たちばかりです。
「良い学びを得たいのなら、良い環境に身を置くこと」というのは、UXDT主催の大本さんから学びました。
自分には、「個人的に色々やりたくて手を付けるものの、結局どれもやれない」という課題があるので、着実に日々の活動が行えるよう、メンバーから良い影響を受け、そして影響を与えられるように勉強し続けていきます。