基本のマインドがないと学んでも意味がない

良い質問には基本的思考力(造語)が必要

UX DAYS TOKYOのスタッフは勉強意欲が凄く、セミナーを開催すれば、自ら参加して、質問には真っ先に手を挙げる方々がたくさんです。新しくワークショップを開催するとすぐにでも参加してくれ、質問もどんどんしてきます。

質問する人全員がスタッフで、仕込みじゃないの?って私自身が思ってしまうくらい質問が多くうれしく思っています。(笑)

最近、スタッフへのヒアリングを通して、知識を得てもその次に進んでいない事実を知りました。

”真の知識”は、考える力があって吸収できます。考える力がないと、書籍を何冊読もうが、言葉をインプットできたとしても、そこから学び得るものはありません。自分のものになっていないから、自分の言葉にすることも、利用することもできないのではないか。と考えています。

質問の仕方を変えてみる

質問ができることは、自分の頭で考えている証拠です。なので、「なぜ、質問しているスタッフは利用できないのか?」と考えてみました。

もしかしたら、基礎ベースがないのでは?と考えてみました。

思考力の基礎がないと的を得た質問にならない

質問に良い悪いなんてないと言います。それは、その人が理解しようとしているので、それに対して良い悪いなどないということで、質問自体には、やっぱり巧拙があります。

よくある愚問

「ベストプラクティスはなんですか?」「いつやるべきですか?」「どうやったらいいですか?」「**のケースの場合、***するべきですか?」などです。

状況もわからないのにベストを話すことはできないですし、「**のケースの場合、***するべきですか?」のような、状況下を説明したとしても、すべきかどうかはやってみないとわかないので、愚問です。

では、良い質問とはどういうものか?それは、視点や思考に関する内容が良いです。

「なぜ、そのような考えに至ったのですか?」「****の状況下で****を想定していますが、どのタイミングで実装すべきですか?」「実際に行ったケース以外で、他にも良いと思ったケースもありますか?

また、なぜそのように考えたのですか?」「どういう状況でそう思ったのか?」「自分が考えていることは、**で、こういう考え方はどう思いますか?」などです。

UXの世界で正解はないと言っていいでしょう。ただし、正解に近い導きを出すことはできます。何度でもトライ・アンド・エラーをする必要があります。その基礎的な考えを持っていればベストプラクティスだの、これが正解ですか?という質問をすることはありません。

質問する場合は、相手が考えられるように状況を説明し、どのように考えるのかを聞くのが良い質問となります。その質問を通して、思考回路を学ぶことができます。

計算の答えがわかるより解き方を学ぶ

答えを導き出す方法を学ぶべき

どこかのCMで、算数の答えを知るより、どのような計算式が成り立つかを考えさせるというものがありました。

まさに、正解を覚えるより、”その正解は、どういう計算式なら成り立つのか?”を考える必要があります。深考すると、なぜその正解になるのか?とも思えてくるはずです。

知識だけが先行すると、学び自体も無駄になる

すでに退会したスタッフですが、とっても勉強熱心な方がいました。誰よりも知識を得たい。という気持ちが先行して、グループで投稿される問題にも我先に回答してきます。

しかし、なんでそう思ったのかと聞くと、「前に大本さんが仰ったじゃないですか?」と帰ってくる。「じゃあ、仮に言っていたとしても、それは私の考えであって、自分の考えじゃないよね?」って返すと答えに困ってしまいます。

私の言葉をそのまま受け取ってしまって、自分で咀嚼できていません。「状況や場合で正解も変わるよ」というアドバイスも、”この場合は、これが答え。”という形で覚えていきます。自分で考える力がないので、条件も含めて記憶としてインプットしてしまいます。

知識欲だけでは駄目

知識があると頭が良く見えます。自分を高く評価されたい。という願望を叶えてくれるには知識を得ることは手っ取り早いです。しかし、知識だけでは次に続く知識や知恵を誕生させることはできません。これでは、真の知識とは言えません。

自分が考えていることだけをつまみ食いで覚える

バーダー・マインホフ現象利用可能性ヒューリスティックなどのバイアスで人が違う話をしているのにも関わらず、全く違う意味で理解してしまう方がいます。

個人差はありますが、先程紹介したスタッフは、つまみ食いの知識を得る傾向が強く、言っていないことを「大本さんはこう言っていました」とグループで、話していた現象が起こりました。

人には、思い込みや勘違いは少なからず存在します。「(目があっただけで)自分のことを好きかも?」が典型的な例ですね。

勘違いがあるかも知れないという前提で、自分が感じていることや、考えがあっているのかを問いましょう。その場合においても、質問の仕方が重要なので、上記をヒントに考えてみてください。そして、くれぐれも自分の考えと合致したものだけを吸収しようとしないようにしましょう。

自分にバイアスがあることも認識し、できるだけバイアスを回避するために多面的に考え、ホリスティック(全体的)に考える思考を身に着けましょう。真の知識を得るために、上記の様な、基本のマインド:基本的思考力(造語)を身につけて学習していきましょう。

この記事を書いた人:大本 あかね

UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。