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UX設計に便利な6つの脳の動き、シックス・マインドを理解しよう

6月16日に「脳のしくみとユーザー体験 認知科学者が教えるデザインの成功法則」のUX読書会を開催しました。当日参加出来なかった方もいたので10名ほどで開催しました。

10名の中には「UXをこれから勉強したいと思っています。」「あまり勉強していないです。」の初学者が数名、読書会には絶対に出ている常連が2名、3名のスタッフがいました。著者がこの書籍を読む対象としていたのが「開発責任者、プロダクトオーナー・プロダクトマネージャー・デザイナー・UXデザイナー・デベロッパー」で、参加者もデザインやアプリ開発などに携わっている方々でした。

シックス(6つの)マインドはUIを作る上で役立つ

書籍「脳のしくみとユーザー体験」によると、人の行動(体験)は、6つの脳の動き「シックス・マインド」から成り立っていると言います。このシックス・マインドを理解すると、ユーザーの心理を踏まえたUIを作る上で役立ちます。

何でUIに役立つの?

「シックス・マインド」がUIに役立つ理由は、人は脳で感じ行動しているからです。行動には意識的に行っていることもあれば無意識に行動していることもあります。アフォーダンスを取り入れたデザインは、ユーザーのメンタルモデルで形成された「これはこういうものだろう」というイメージに働きかけるので、無意識の行動でも利用できます。

人は、無意識で何でもこなすことができるかというと、そうばかりではありません。知らない道を進む時は、意識的にどこで曲がるかを気にします。しかし、毎日その道を通れば、ここで曲がろうと意識しなくても曲がることができます。UIでも同じで、はじめてたどり着いたサイトは、これまでの経験から形成されたメンタルモデルも利用しながらも、意識的に利用します。

そして、毎日通っていると、曲がる必要のない時でも曲がってしまうことさえあります。これは、ダニエル・カーネマンの書籍「ファスト&スロー(上・下)」で解説されている2つの脳のモードの中でも、無意識的な「システム1」でのミスと言えます。人の生活の大半はこのシステム1で行動しています。システム1の直感的な行動は楽に動くことができます。UIに関しても”わかりやすさ”を求められるのは、こういった脳の動きからになります。

デザインに関わる脳の動きを6つに分類

認知科学博士である、著者のJohn Whalen ジョン・ウェイレン氏は、顧客体験は画面上でなく、脳内で発生するとし、脳を6つに分類しました。

シックス・マインド
① 視野・関心
② 空間の理解
③ 言語
④ 記憶
⑤ 意識決定
⑥ 感情

ウィレン氏は、シックスマインドを紹介するにあたり、人のバイアスや心理を説明していますが、UX TIMESではすでに公開している用語が多かったので、書籍の内容もすぐに納得できました。本全体を通して「イームズ ラウンジチェアを購入する」場合において、どのようにUX設計するべきかも紹介されてわかりやすかったです。

シックスマインドの1つ目である「視野・関心」では、その商品自体に興味がなくてはならない。つまり、興味を持つことができる画像を用意して関心をそそる。「空間」の理解では、イームズ ラウンジチェアが自分の家の空間に配置できるかのイメージが持てるか、自分は、サイト内ではどこのページにいるかわかるか?

「言語」として、ユーザーが探しやすい言葉でカテゴリに一致しているのか?イームズ ラウンジチェアと検索するユーザーもいれば、椅子、ソファー、おしゃれなリビング家具から探す場合において適切な言葉かどうかも検討するべきと紹介されていました。

「記憶」は主に、メンタルモデルのことが記載され、ユーザーリテラシーがUIと伴わなかった場合には、ユーザーの混乱までを考慮するべきことも紹介されていました。購入決定「意識決定」要因も人によって異なり、小さい決定を積み重ねて行くと最終的な目的達成、つまりコンバージョン(CV)まで行くことができるため、カスタマージャーニーマップと合わせて、「感情」も考慮してデザインする方法が解説されていました。

ユーザー分析からUIを作成

シックスマインドはチームやプレゼンにも利用できる

書籍で紹介されている内容は、すでにUIをデザインをする上でやっていることではあったものの、これは使える!と思ったものがあったので紹介します。

それは、「ユーザー分類」です。シックスマインドで分析したユーザーを分類すると、思考や価値感、行動の背景や特性を掴むことができるというのは、早速使ってみたいと思いました。何より、シックスマインドの共通概念ができたことで、チームでのUX設計に役立つと感じました。デザインを感覚やデザイナーの直感だけで作っている人も少なくない中で、デザインを理論的な裏付けとして説明できるのがすごく良いと思いました。当然、プレゼンでも活かせますね!

シックスマインドを通して人間を知る

人の行動は無意識にやっていることも多く、錯覚や人の記憶の曖昧さも含めて理解することで人に寄り添ったデザインができるようになります。

人の気持ちに寄り添うためにも、まずは人(脳)を理解する必要があると言えます。脳の動き、シックスマインドを知ることで、人に愛されるデザインが作れるようになります。ぜひ、読んでいない方は読んでください。

基礎を理解していないと理解が浅くなる

今回の書籍は、心理学などを理解している中級レベル以上の内容だったとも言えるので、UXの初学者にとっては難しかったようです。初参加のUXを勉強しはじめたばかりのデザイナーは、UXの深さに驚いたと感想を言っていました。

また、すでに全文を読んでも一人では腹落ちしなかった方が参加され、コンテクスチュアル・インタビューでの注意をシックスマインドで分類できると、自分の解釈とは違った観点で考えられたことで理解が深まったと言っていただけました。

他にも、ペルソナの話はほぼ記載されていなかったのですが、ペルソナとの連携も見えてきた方がいました。(素晴らしい!良い視点。)

個人で読んだ段階では理解が浅くなってしまった方や勘違いして解釈している方もいたのですが、私の解釈で理解が進んだ読書会になったようです。(よかった!)

UXは奥が深いから読書会に参加して勉強を深めよう

読書会に参加される方の自己紹介を聞くと「まだまだUXのことをあまり勉強していないです。」という方が多いので、こういった読書会に参加して、どのようにUXを勉強していくべきかも感じてもらえたらと思いました。

UXは、理解するには実践あるのみです。ただ、闇雲にやっても意味がないので、指南書(書籍)を持って、歩くしかありません!経験・知見があってこそ、UXを作ることができます!! 知見をもった人との読書会は学びが早くなので、ぜひご参加ください。

UX DAYS TOKYO オーガナイザ/デジタルマーケティングコンサルタント 著書 ・ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザインGoogle Search Consoleの教科書 毎年春に行われているUX DAYS TOKYOは私自身の学びの場にもなっています。学んだ知識を実践し勉強会やブログなどでフィードバックしています。 UXは奥が深いので、みなさん一緒に勉強していきましょう! スローガンは「早く学ぶより深く学ぶ」「本質のUXを突き止める」です。

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