サービス・プロダクトの中にはUberやAirbnbのように一般ユーザー向け(BtoC)のものと、企業サイトや人事・会計システムなど企業向け(BtoB)のものがあります。BtoBの製品には掲載する情報を更新、運用していくための管理画面が必要となります。しかし管理画面ではUXが軽視されることが多くあります。それはいったいなぜでしょうか。
BtoBにUXがいらないと思われる理由
管理画面には見栄えよりも確実に更新できることが重要である、そういってUXを単なる見栄えのデザインと誤解しているのではないでしょうか。また業務上必ず使うものにもなってくるので、多少使い勝手が悪くてもそのうち慣れてくる、そういった見方をしている人も多いと思います。
UXは見た目をよくするものではなく、課題を解決するもの
そもそもUXは単なるスタイリッシュなデザインやインタラクションではありません。
UXはユーザーの立場となって、やりたいことや、その際に必要な情報を調査して設計します。UX設計がされていると、ユーザーの状況に応じた最適な形で、必要な情報にすぐにたどり着ける、効率的にタスクを完了できるようになります。
BtoBになるとユーザーはクライアントだけではなく、それを運営するサポートスタッフも含め様々な職種や立場を想定します。
様々な立場を想定するとなると、決められた期間の中で全てのステークホルダーの要求を満たせない可能性もあります。その際にはサービス・プロダクトを実行する上での目的・ゴール設定を明確にし、それに基づいた優先順位付けも必要です。UXはそういった戦略的な上流工程も行い、課題を解決するものになります。
UXが悪いと他に乗り換えられてしまう
BtoBだからといってUXを怠ったままでいると、使い勝手が良く分かりやすい他のサービス・プロダクトが現れた時に乗り換えられてしまうリスクがあります。業務上必要な機能が当たり前のようにあるサービス・プロダクトが多くある中で、UXを考慮することはビジネスの強みとなる重要な要素になります。