この記事は、イギリス政府でデジタル改革を推し進めてきた Lou Downe(ルー・ダウン)氏の書籍「Good Service[グッド・サービス] DX時代における”本当に使いやすい”サービス作りの原則15」の原則を紹介しています。
原文:https://good.services/principle-1
ユーザーは、やりたいことについて予備知識がなくても、必要なサービスにたどり着けなければなりません。たとえば、「運転を覚えたい」と思った人が、自然と「運転免許の取得方法」にたどり着けるような設計である必要があります。
具体的な実践方法
サービス名は、ユーザーが「やりたいこと」を直感的に理解できる表現にします。法律用語、専門用語、技術的な名称、略語は避けるべきです。
以下の状態が達成目標です
ユーザーが誰かに聞くことなく、自分のやりたいことを実現するためのサービスを見つけられること
実現のためのポイント
サービスを見つけてもらうために最も重要なのは、その名称です。サービス名は、ユーザーのやりたいことを反映し、一般の人にも分かりやすい言葉を使用しましょう。
以下の点を確認しましょう:
- ユーザーは最終的に何を実現したいのか?
- ユーザーはどのような言葉で検索すると考えられるか?
- 目的達成に役立つサービスについて、ユーザーはどの程度知っているか?その知識レベルは、検索行動にどう影響するか?
書籍紹介

アマゾンから抜粋
「そもそも“サービス”って?」 「それに“よいサービス”や“使いやすいサービス”ってどういうこと?」 という疑問の答えはもちろん、実際にサービスを設計するとき、現状の仕組みを見直したいときに、必ず留意すべき15の原則をまとめています。
自身が携わるサービスが、実はユーザーにとって非常に使いにくいものであることに気づくのは難しいものです。しかもただ「使いにくい」だけでなく、知らず知らずのうちに、ユーザーに深刻な危害を加えていたり、包摂すべきユーザーを排除していたり、あるいは社会に悪影響を与えているとしたら……?
ユーザーとサービス提供者が互いに抱く期待は、たいていすれ違います。特に、ユーザー側にいろんな選択肢があるデジタル時代において、そのすれ違いをなくすことは決してかんたんなことではありません。ここで取り上げる多くの事例のように、そうした齟齬から生まれる悲劇的なサービスにならぬよう、本書でよいサービスデザインの心得をおさえましょう。
ビジネス領域はもちろん、公共サービスも含めたあらゆる「サービス」に関わる人にぜひ読んでいただきたい一冊です。
ワークショップ紹介
Lou Downe(ルー・ダウン)は、Sarah Drummond(サラ・ドラモンド)とUX DAYS TOKYO 2025のカンファレンスに登壇します。
ワークショップでは、15の原則を元にサービスデザインの真髄を勉強します。原則は理解しても実際に落とす際に迷ってしまうことは多くあります。老若男女が利用するシステムやプロダクトは、どのようにサービス展開していくのが賢明なのか?
世界ではじめて政府にデジタル部門を作りあげ、GDSやSnookで変革をリードした彼女たちの考えを学びましょう。失敗を含み、成功経験を得ている内容を具体的に聞くチャンスです!
「サービスデザインの真髄」
開催日時:2025年3月30日(日)9:00〜
