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悩まないUIは、良く出来ているUI

UX格言その50:悩まないUIは、よく出来ているUI。「どう操作すればよいのだろう…?」とユーザーに考えさせてしまうUIでは、良いUXを生み出すことはできません。ユーザーのコンテキストやメンタルモデルを考慮して、UIを設計することが重要です。

UXにおいてUIはとても重要です。
なにか操作をするときに「どうしたらよいのだろう…?」とユーザーが悩んでしまうUIでは、不本意なミスやストレスを与えてしまい、良いUXを生み出すことはできません。

人の思考には2つのシステムがある

心理学・行動経済学の分野では、「思考には早い思考と遅い思考の2つのモードがある」という理論があります。

システム1:考えなくても分かるはやい思考

泣いている赤ちゃん

この写真を見た時に「泣いている赤ちゃん」ということが無意識的に判断することができると思います。こうした早く自動的に行われる思考が「システム1」です。

システム2:考えないと分からない遅い思考

41x72の計算式

こちらの計算をしようとすると、脳内で筆算を考えるなど、少々時間がかかると思います。こうした遅く、頭を使う思考が「システム2」です。

システム1で処理できるわかりやすいUIを作ろう

早く直感的なシステム1と、遅く頭を使うシステム2。UIで考えれば、わかりやすく直感的なシステム1で処理できるUIが良いUIと言えます。

考えさせられる悪いUI例

ユーザーニーズに合っていないボタン

銀行アプリの画面。ポップアップには「ワンタイムパスワードの利用登録が完了しています。再度、登録しなおす場合は、「OK」を押してください。<利用方法>一旦ログアウトし、ログイン画面の「ワンタイムパスワードを表示」を押してください。」と書かれており、キャンセルボタンとOKボタンが並んでいる。

こちらはとある銀行のスマホアプリです。ワンタイムパスワードの利用登録後に表示される画面ですが、登録直後に再登録をするユーザーはほとんどいないにも関わらず、再登録への導線がメインになっています。無意識に「OK」を押してしまい、ユーザーが迷ってしまう可能性があります。

向きを考えていないUI

所沢駅西口の区画整備による道路迂回を促す看板。北が上になるように地図が書かれており、右上に現在地とあるがユーザーの向きとは異なる方を向いている。

こちらはとある道路の廃道のお知らせです。右上に現在地とありますが、ユーザーの向きとあっていないので、直感的にどこが廃道になるのかが直感的にはわかりません。
設計する際に、看板をみるユーザーはどのような状況にいるのかを考慮して、向きをユーザーの見る方向に合わせるだけでも理解しやすくなります。

UIデザインはWebサイトなどのデジタルだけのものではありません。この事例のようなリアルでの表記は、事故の原因にもなりかねないので、特に注意が必要です。

ユーザーのコンテキストやメンタルモデルを考えて設計しよう

悩ませないUIを設計するためには、ユーザーのコンテキストやメンタルモデルを考慮することが重要です。また設計後も検証・テストを怠らず、改善をしていくことで良いUIを作ることができます。

参考文献

まずは言葉を覚えよう

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