UX DAYS TOKYOのスタッフが限定のFacebookグループに「UXディスカッション」という、UXについて議論するグループがあります。
そこに投稿される内容はプロダクトやWebサイトの話に限らず、生活していて気付いたことや参考になった設計の話も多いです。
上記画像はスタッフの池田さんの投稿です。
お弁当宅配サービスのレシートに支払金額ごとのお釣りが記載されており、これによって配達員がどういう状況にあっても釣り銭を間違えにくくなるので、顧客を待たせることがなくなる上に顧客自身もお釣りを確認しやすいという設計なのでは?という意見なのですが、このような意見は場面の想定や顧客の状況を考えられないと出ません。
次は私が以前投稿した、間違った動作を誘導してしまうエレベーターのボタンの例です。
「ドアを開けるボタン」と「アラームボタン」が近い位置にあり、急いで開けるボタンを押そうとした時に何度もアラームボタンを押しそうになったというものです。
私以外の人も何度も間違えそうになっていたため、何故間違いそうになったのか?他の人はどういう状況で間違えそうになっていたのかを観察していました。
今まで身の回りに存在し出会っていても意識していなかったものが、自分にとって新しい知識や情報となって認識したときに、無意識に同じパターンを探すようになることをバーダー・マインホフ現象と言います。
以前は全く気にしていなかったようなことでも、UXの知識や視点を持つようになるとレイアウトや色といった表層的なデザインだけではなく、サービスの設計やコンテキストなども意識できるようになります。
「UX設計」と聞くと構えてしまう人もいるかもしれませんが、決して特別なことではないことは上記の2つの例を見るとわかります。
Webのサービスしか作っていないからWebサービスしか参考にしない、競合のプロダクトのみ意識するといった姿勢よりも、自分以外のユーザーが使ったらどういう気持ちなのか?サービスを提供する側は使いやすいか?といったように、少し広い視野で物事を見る癖をつけることによって、サービスを利用する側にも提供する側にも使いやすい設計になります。