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デザインガイド8 デザイナーの仕事

Guide to design 第8章 デザイナーの仕事

デザイナーの仕事とは、どのような一日でしょうか?デザイナーの仕事に就いたら、何をして、何を納品するのでしょうか?

ヒント:モックアップやプロトタイプは、デザイナーの仕事のほんの一部に過ぎません。

デザインガイド8のゴール(目標)

デザイン以外のデザイナーの責任の一端を理解する。

Illustration of a person upside down
イラスト:Michela Picchi

デザイナーとして、あなたはさまざまなプロジェクトに取り組むことになります。働く会社によっては、既存のモバイルアプリに新機能を追加したり、オンラインショッピングのカスタマージャーニーを設計・改善したりする機会があるでしょう。場合によっては、大規模なウェブサイトのリニューアル、ファッション小売業者向けのインタラクティブな画面体験の構築、チャットボットとの会話体験のデザイン、新進気鋭のスタートアップのランディングページ制作などを担当することもあります。

企業によっては、ひとつの製品に長期間取り組むケースもあるでしょう。プロダクトの立ち上げはあくまで始まりに過ぎません。より良いコンバージョンを目指してフローを最適化したり、ユーザーの課題を解決するためにデザインを改善したり、新機能を追加したりと、やるべきことは尽きません。進化し続けるユースケースやビジネスニーズに応じて、プロダクトも常に変化していく必要があります。

そのため、デジタルプロダクトデザイナーには「忍耐力」が欠かせません。プロダクトを成功に導くには時間がかかり、ときには同じデザインの課題に1年かけて向き合うことさえあります。

“失敗を通してこそ、実際に成長することができる。良いものを手に入れるためには、悪いものを手に入れなければならない。次の発見をするためには、たくさん試して失敗しなければならない。”

Paula Scher

あなたは、一人で何かをデザインするわけではありません。共に働くのは、他のデザイナーだけでなく、プロダクトマネージャー、エンジニア、ビジネススペシャリスト、マーケター、データアナリストなど、多様な専門分野のメンバーです。プロダクトの成功には、さまざまな要素があり、デザインはその一部にすぎません。

つまり、プロダクト開発において「デザインが主役」というわけではないのです。実際のところ、明確な主役は存在しません。ユーザーにもビジネスにも価値を届けるシームレスなプロダクトをつくるには、チーム全員の力が不可欠です。

このような環境でデザイナーに求められるのは、コラボレーションを大切にする姿勢です。フィードバックを前向きに受け止め、試行錯誤をいとわず、何度でも改善を重ねていく。その柔軟性こそが、デザイナーの大きな強みとなります。

誰もがエゴを手放し、共通のゴールに向かって力を合わせるとき、プロセスは自然と前に進みます。そして、チーム全員がプロダクトに対して深いオーナーシップを持つようになるのです。

Illustration of a colorful banana

デザイナーが他分野のメンバーと協力して取り組むには、創造性、前向きなマインドセット、そして優れたコラボレーションスキルが欠かせません。この章では、デザイナーがどのようなプロセスで仕事を進めているのかを学び、チームの中でどのような役割や期待を担っているのかを理解していきます。

記事・書籍リスト

The Shape of Design(翻訳版なし)

成功したデザイナーがクリエイティブなプロセスを経ている間の精神状態を紹介しています。Frank Chimero著。

著者ページより、The Shape of Designの電子書籍が無料でダウンロードできます。

The Shape of Design

2. あなたはUXに向いていますか?(Are you a good fit for UX?)
Meghan Wenzel (4 分)

3. 幸せなチーム、やる気のあるチーム、成功するチームのための5つの資質(Five ingredients for happy, motivated and successful teams)
Lillian Ayla Ersoy (6 分)

4.重層的に作品を届ける(Delivering your work in layers)
Fabricio Teixeira (3 分)

5. 人に嫌われないワークショップをするための10のコツ(10 tips on how to have a workshop that people won’t hate)
Erik Johnson (5 分)

6. プロダクトデザインが上手になるには?(How to get good at product design?)
Diana Malewicz (6 分)

7. デザイナーと開発者のコラボレーションを向上させるための5つの原則(5 principles for better designer-developer collaboration)
Fabricio Teixeira (8 分)

8. デザインの仕事に就くためのガイド(A guide for getting a job in design)
Caio Braga (7 分)

動画リスト

1.デザインは細部に宿る(Design is in the details)
(Paul Bennett)

2. デザインによる幸せ(Happiness by design)
(Stefan Sagmeister)

3.デザインと柔軟な精神(Design and the elastic mind)
(Paola Antonelli)

深く考えてみよう

このガイドを通してデザインの理解が深まった今、あなたはデザイナーとしての一日をどのように想像していますか?最初に抱いていたイメージと比べて、どんな違いがありましたか?

その中で、あなたが一番ワクワクするのはどんな瞬間でしょうか?

「誰もがデザイナーである」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。異なる職種の同僚たちが、あなたのデザインプロセスをどう感じていますか?そして、あなたがデジタルプロダクトデザイナーとして最初に取り組む仕事にどんな期待をしますか?何を学び、どんな力を伸ばしたいと考えていますか?

事例紹介

Figma、Webflow、Zendesk、Intercomその他多くの企業がチームの構造やプロセス、キャリアパスについて素晴らしい記事を公開しています。これらの記事の多くは、チームのポジティブな側面に焦点を当てたものですが、それでも、デザイナーとしてどこに注力したいのか、自分の仕事がどのようなものになるのかを考えるうえで、とても参考になります。

これらの実例をじっくりと読み解いたあと、あなたの中で「デザイナーの仕事」に対する認識はどのように変わったでしょうか?どんな気づきやヒントがありましたか?そして、これからの日々の仕事に、どんなことを期待していますか?

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デザインガイド9:これからの道

この記事はUX CollectiveThe Guide To Designを翻訳転載したものです。配信元または著者の許可を得て配信しています。
翻訳担当:池田茉莉花 (Marika Ikeda)
監修:菊池聡 (Satoshi Kikuchi)
この記事はUX CollectiveThe Guide To Designを翻訳転載したものです。配信元または著者の許可を得て配信しています。
翻訳担当:池田茉莉花
推敲:高橋祐哉
監修:菊池聡

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